娘の大学受験が、国立大学の志望学部の合格をいただいて無事おわりました。
2年前から国立大学でお世話になっている息子とあわせ、これでわが家の子ども2人ともの子育てがとりあえずはひと段落したことになるかな、と思っています。
実は、下記の記事にちょっとだけ登場している子ども用家庭学習教材『どんぐり倶楽部』に関して、このブログをお読みいただいている方からお問い合わせをいただくことが結構あります。
ものすごくマイナーな教材だと思っていたのに、「実はうちもやってます!」とメールをくださる方も多くてびっくりしました。
いつかそのお返事になる文章を書きたいと思っていたので、子どもたちの進む道がそれなりに落ち着いて一息ついた今、『どんぐり倶楽部』について思うことをまとめておきたいと思います。
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子ども用家庭学習教材『どんぐり倶楽部』とは
『どんぐり倶楽部』は、子ども用の家庭学習教材です。
こちらが公式のホームページ。(画像クリックでジャンプします。)
率直に言って、「え…こんなデザインのホームページ、まだ存在してるのか…!!!」とびっくり&力が抜ける感じがあります 笑。
しかも、情報が構造的に整理されていないので、とても見にくい!
まあ、それは枝葉末節、些末なことなのでとりあえず横へおくとして。
この『どんぐり倶楽部』では、「良質の算数文章問題」という教材をメインに提供しています。
どんな問題なのか、まずはホームページにアップされている例題を引用します。
<2MX66>
今日は満開の桜の下で、お花見です。御馳走はクジラの活き造りとアザラシの姿煮です。クジラの活き造りはアザラシの姿煮の6倍の重さがあります。
午前中に丁度半分のクジラとアザラシを食べたところ残りの重さは1610kgでした。
では、クジラの活き造りはもともと何kgだったのでしょうか。
『どんぐり倶楽部』公式HPより引用
花見で、ごちそうがクジラの活き造りとアザラシの姿煮…笑。
こういった、大人の感覚ではナンセンスに思えるシチュエーションやキャラクターとともに物語が展開していくような文章問題を、子どもたちが思い思いに絵や図に落とし込んで描きながら解いていくことになります。
(保護者の方、まずはぜひご自分でこの例題を、クジラとアザラシの絵を描きながら解いてみてくださいね! 案外子どもの方があたまが柔らかくて、さっと描いて解けたりするんですよ。)
そして、こちらがその「良質の算数文章問題」を解くうえでの基本的なメソッドとされているもの。
1.読むのは一回だけです。
2.消しゴムは絶対に使わない。
3.分かっても絵図を描く。描きながら考えないで、描くことを楽しむ。
4.描いたら文章は見ないで絵図だけで考える。
5.答えが見えるように絵図を描き直す。
6.答えが出たら(見えたら)計算して確認する。
7.要求されている設問内容に合わせて丁寧な式を作る。
8.答えは計算式とは別に単位に注意して書き出す。
一連の文章からポイントとなる部分を絵や図としてたのしく描き出すことから始め、徐々に計算式に落とし込んで解いていく。
与えられた数式を記憶している公式に当てはめてただただ機械的にスピーディーに解いていくようなことは、一切求めていない。
それが『どんぐり倶楽部』の「良質の算数文章問題」です。
「良質の算数文章問題」は年長用から小学校6年生用まで各学年ごとに買いきりで、
- データダウンロード形式:1,650円/学年
- 冊子形式:2,200円/学年
となっており、こちらから購入できます。
※わが家がむかーし購入したときは学齢すべて一緒くたのデータダウンロード形式で、家でプリントアウトしたものを一問ずつ切り取ってはノートに貼って使っていました。
ああ、なつかしい。
わが家の『どんぐり倶楽部』のようす
わが家では、第一子の息子、第二子の娘ともに、この『どんぐり倶楽部』をやらせていました。
息子のノート。
娘のノート。
無地のノートを用意し、「良質の算数文章問題」を一問ずつ切り取ったものを貼り、子どもたちがノートのページいっぱいに絵図を描いて解いていく。
これは息子のノートの、とあるページ。
一生懸命考えて絵図に描きだし、解いていっている様子がお分かり頂けるかと思います。
これは娘のノートの、とあるページ。
キャラクターが「ふふ」と笑っていて、まず絵を描くことが楽しくて仕方ない感じがします 笑。
これなど、どうやら「12,428匹のプランクトン」をひとつひとつ描いて解決しようとしたのでしょうか…、苦労のあとがにじみ出てて最高に好きです 笑。
決して、決してスマートではありません。
でも、それがいいのです。
子ども自身が、自分のいま持っている知識と労力を総動員して答えを導き出そうとする。
方程式や公式を知っていれば一瞬で答えが出ることを、幼い脳みそにその時点で保存されている知識だけを道具として組み合わせて使って、苦労しつつなんとか解をひねりだす。
その一見遠回りでしかない、荒削りでムダも多い思考の回路づくりこそが、のちのちの子どもの「考える力」の土台になっていくはず。
そういう思いでやっていました。
『どんぐり倶楽部』にわたしが思うこと
こういう教材なので、いわゆる「○もん式」のように機械的な計算だけしていればいいわけでもないし、「○まじろう」のようにたのしいおもちゃがついてくるわけでもなく、子どもも親もとても(とてもとてもとても)苦労します。
子どもが泣きながら、ブンむくれながら、癇癪を起しながらやっていた日なんて数えきれません。
その子供に付き合う親だって大変です。
なだめつつすかしつつおだてつつ様子を追っていれば家事もちっとも進まないし、こちらが泣きたいわ…、と何度思ったことか 笑。
でもいま思うこと。
わが家の息子も娘も、何の苦労もなくどんな勉強でもスイスイできちゃう、スマートでキレッキレの頭を持っているわけでは(残念ながら)まったくありません。
それでも、どんなにつたなくても自分の頭でとにかく考えようとする力、どんなに難しく思えても自分のいま持っているリソースを組み合わせてなんとか解決をひねり出して行こうとする意識は、間違いなくこの『どんぐり倶楽部』で培われたものだろうなと。
社会では、バチコンッと決まったキレイな答えが出ることなんてめったにない。
この複雑に入り組んだ世界で、すべての問題が一足飛びで解決できるシンプルで美しいソリューションなんて期待できるわけがない。
それでも考えつづけるしかないし、やりつづけるしかない。
わたしが子育てにおいてわが家の子どもたちに持っていってほしいと願っていたのは、そういう「考えつづける力」「不恰好な解法であってもひねり出しつづけようとする力」なのだと思います。
そして、そういう力って、育てたいと思ったら(別に『どんぐり倶楽部』に限らず)やっぱりどうしたって手間はかかるし、でもそこに寄り添って地道に付き合ってやろうと思えるのは、結局世界中でも「親」だけなのではないかとも思うのですよね。
おわりに
娘に「小さいころにやってたどんぐり倶楽部、どうだった?」と聞くと、
「すっっっごいイヤだった!!!」
「むしろ、イヤでしかなかった!!!」
と即答で返ってきます 笑。
ウン、そうだっただろうね、毎回ブンむくれだったもんね。
でもね。
もともとふつうに考えれば「100%ド文系脳」間違いなしのタイプであろう娘が、それでも自分が興味関心を持った理系分野の大学学部に進むためにがんばり、実際にそれを叶えるところまでこられたのは、やっぱりなんだかんだ『どんぐり倶楽部』で培ったさまざまな力のおかげもあると、親としては思う(思いたい)のですよね。
人生で大事なのは、自分の頭で考える力と解決に向かい続ける意思であると、わたしは信じています。
▼『どんぐり倶楽部』関連の書籍です。全体像をつかみやすいかもしれません。
▼こういった問題集もあるようです。
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