先日、青森県の下北半島、恐山・大間へ行ってきました。
途中、現在家を出て一人暮らし中の息子も合流しての、4泊5日旅。
きょうは最終日、5日目の記録。
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5日目:函館~羽田~自宅
08:30 市電で末広町へ
7時半に目が覚め、シャワーを浴びて、ホテルをチェックアウト。
朝ごはんを食べてないけど、まあいいや。
09:00 旧相馬家住宅
末広町停留所で路面電車を降り、日和坂をのぼって「旧相馬家住宅」へ。
函館の豪商で、旧公会堂の再建にも多大な尽力があったという相馬家のお屋敷。
昨夏に函館に来た際にもここを何度か訪れたのだけど、コロナ禍で営業時間が短縮されていて行ったときにはすでに閉まっていたりたまたま休館日だったりして結局中に入ることができなかったので、今回はぜひにと思っていた。
9時半の開館よりもずいぶん早く着いてしまったので門のまわりの写真を撮っていたら、ご年配の女性の係員の方が「どうぞ!もう中へ入っていただいて大丈夫ですよ」と招き入れてくれた。
30分も早かったのに…ありがとうございます。
玄関へ入ると、入館チケットの自動販売機をスタートさせ、背負っていた荷物を入れるかごを出してくれ、自動音声ガイド機の使い方を説明してくれ、至れり尽くせり。
このガイド、わかりやすいし何度も繰り返し聞けてとてもよかった。
外国からの要人を迎える場所だった洋室。
天井の装飾や大理石の暖炉、めずらしいウランガラスのドア引手や寄木造の床、じゅうたんなどの凝った意匠は、すべて当時のままとのこと。
トイレも美しい。
翡翠のような色合いの磁器製便器や、梅の絵がほどこされた小便器、松皮菱がうつくしい明かり取り窓。
この手洗いなど、中に炭を入れてあたたかいお水が出るように作られている。
お風呂・トイレ・手洗いまわりの、細部に至るまでのおもてなし感がすごい。
主座敷の床の間には、幕末三舟(山岡鉄舟、勝海舟、高橋泥舟)の掛け軸が掛けられ、隣の付書院の欄間や桟もみごと。
気泡やゆらぎがうつくしいガラス窓。
部屋ごとに意匠の異なる釘隠し。
庭に面した窓からは函館の港や旧イギリス領事館、反対側の窓からは函館山とそのふもとの木々の間に相馬家が復興に尽力した旧公会堂ものぞき見える。
迎賓館的な位置づけではない相馬一家の仏間や寝室などの居室空間も、派手さはないながら繊細な意匠がそこかしこにちりばめられていて、
- 一、神仏を崇敬すること
- 一、勤倹を守り、贅沢をせぬこと
- 一、家業を大切にすること
- 一、借金をせぬこと
- 一、投機に手をださぬこと
- 一、政治に関係せぬこと
という相馬家の家訓にも見える、ひたすら実直であれとする家風が感じられた。
2階の居室奥には、大正10年の大火の延焼で焦げた梁が当時のまま保存されている。
函館のまちは繰り返し大火に襲われているけれど、このような形で大火の跡が残っているのはここだけとのこと。
時刻は10時過ぎ、一階奥のカフェスペースで、函館の港をながめながら無料のコーヒーをいただく。
はー、やっとここへ来られた、やっぱりすばらしかったー、とほっと一息ついたところで思い出した。
…アレ…?…なんか、帰りの飛行機の時間を一時間間違えて空港へのバスを検索してた気がする…。
12時発の飛行機だから11時過ぎには函館空港についてなきゃいけなくて、それだと函館駅前に10時半過ぎにはついてなきゃいけなくて、それだともうココを出て、末広町から10時17分の市電に乗ってなきゃいけなくないか…???
ヤッバッッッ!!!
あわててカフェスペースを飛び出る。
玄関で最初に案内をしてくれた女性が顔を出してくれたので、ここに来られてよかったこと、早く入れていただいて助かったというお礼を言って頭を下げたら、「外のお庭も見られるのでぜひ見ていってくださいねー!」と玄関外までわざわざ送り出して庭の方を指してくださる。
やー、それは見るよね。
お庭もすばらしかった。
係員さん、ほんとうに親切で、わたしが一人で館内の見学を始めた時も部屋を移動するたびに解説しに声を掛けに来てくれて、どういう立場の方かはわからないけれど、この建物に対する愛情と愛着の強さがものすごく感じられた。
愛情をかけられている古い建物を見るのはたのしい。
10:30 函館空港行きリムジンバス乗車
旧相馬家住宅を出て日和坂を下り、末広町の停留所へ。
市電は数分前に行ってしまったところだった…。
次の市電は、20分弱も後。
それを待っていたら絶対間に合わない、どうしよう…、と思ったところで思い出した。
末広町のひと駅先は、十字街。
十字街では谷地頭方面との市電路線も合流するので、走っている本数が圧倒的に多いはず。
小走りで歩き出し十字街の交差点の手前についたところで、谷地頭からの市電が交差点の向こうから曲がってくるのが見えた。
これを逃したら、もう後は函館駅までタクシーを捕まえるか自分で走っていくかしかない…。
爆走。
間に合ったー(涙)!!!
函館駅前に到着してみると、リムジンバス乗り場は30人ほどの列になっていた。
無事乗車。
よかったー(涙)!!!
今回の旅中、一瞬何が起きたか解らんぐらい鮮やかにコケたし(上をぼーっと見てて足元でマンホールが大きく陥没してるのに気づかなかった)、帰りの飛行機の時間を勘違いして1時間遅い設定で空港バスを検索してたし(直前で気づいた)、あーこうして人は一人旅ができなくなっていくのかな😢と思うなど
— ヌー : すっきり、さっぱり。 (@like_a_rhino) September 13, 2022
(下関に行く時の出発ターミナル間違いもあったし、自分がまったく信用できない、ほんとに。気を付けて!自分。)
12:00 函館空港から羽田へ帰還
11:04、函館空港へ到着。
家へのおみやげをちょこちょこ買って、朝食兼用のお昼ごはんを。
ラーメンおんじきで「トラピストらーめん」。
塩味のスープに、バターとコーンがおいしかった。
お腹がいっぱいになって、そういえば息子着いてるかな???どこだろ???と思い出す(遅い)。
まあいいか、どこかにいるだろ、乗り遅れたら自分でなんとかすればいいし、と思って保安検査場の入り口で列に並んだら、数人前に五稜郭と文字の入ったおみやげ袋を抱えた息子がいた。
よかった。ちゃんと着いてた。五稜郭に行ってきたのね。
函館は今日もいい天気。
今回はずっといい天気だったなあ。
定刻通り函館空港を離陸し、羽田空港へ帰還。
たのしかった。
おわりに
8月末に息子から、やっと院試が終わった、9月の10日ぐらいにそっちに帰省すると思う、と連絡があった。
「お待ちしてまーす!と言いたいところだけど、わたしそのころ函館とか恐山とか大間行ってて家にはいないんだよねー。なんなら一緒に来てもいいけどねえ 笑?」と返したら、「ふーん…2、3日考えて返事する」と…。
どうせ断ってくるだろうと高をくくっていたので、翌々日に「行く、どうすればいい?」と返事が来たのにはびっくりした。
あわてて宿坊や民宿に電話して1名追加可能か確認し、函館から帰ってくる飛行機も追加し、とはいえ初日の函館INな旅程まで一緒にするのはもう時期的に無理なので、とにかくなんとか自力で恐山まで来て!恐山集合ね!ということで始まった旅だった。
わたしの出発前日には院試の結果も出て、息子の院進が決定。
息子の院進が決まったー😭!
— ヌー : すっきり、さっぱり。 (@like_a_rhino) September 7, 2022
受かったらしい😭とりあえずホッとした😭!
恐山での合流も無事完了。
息子氏と合流完了!
— ヌー : すっきり、さっぱり。 (@like_a_rhino) September 9, 2022
道のりが長かった〜💦、けどたのしかった! pic.twitter.com/EhxiSnf131
最後は函館から一緒に帰ってきて、帰省も完了。
息子は笑っちゃうほど超絶アクロバティックな帰省ルートとなったけど、それはそれでたのしかった、かな。
息子がどうだったかはおいておいて、わたしにはいい旅行の記憶がまたひとつ増えた。
▼今回の旅で本当に便利だったアイテム。水筒は毎朝宿で湯冷ましを入れて持ち歩き、手軽に水分補給できてとても助かった。
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