先日、佐賀県へ行ってきました。
今回の旅程はざっくり;
という感じ。
きょうは、4日目の記録。
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4日目:伊万里散策、有田散策(泉山磁石場、トンバイ塀、今右衛門窯、香蘭社、深川製磁)
7時起床。
荷物をまとめてHOTEL KARAEをチェックアウトする。
唐津駅に向かう前にもう一度周辺のまちなみを散策していたら、商店街の中に川島豆腐というお豆腐屋さんがあった。
お店の中のショーケースにおいしそうなざる豆腐が並んでいたので、買って朝ごはん代わりに食べよう!と思ったのだけど、お店の奥に向かって何度声をかけても誰も出てこなかったので買えなかった。
ずいぶん人気のあるお豆腐屋さんらしいので、食べてみたかったな。
ちょっと残念。
またいつか。
08:38 筑肥線で伊万里へ
唐津駅から伊万里行きの筑肥線に乗車。
緑の山間を縫うようにして走っていく。
09:31、伊万里駅着。
伊万里も本当はゆっくり歩きたいのだけど、レンタカーがないと見どころを網羅するのがなかなか難しそうな街なので、今回は有田への列車乗り継ぎまでのあいだの2時間ほどだけの散策予定。
09:40 珈琲舎香月
朝ごはんを食べたくて、伊万里駅から歩いてすぐの喫茶店珈琲舎香月へ。
むかしながらの喫茶店といった感じの、落ち着いた雰囲気。
ご店主が一杯ずつサイフォンでじっくり淹れてくれるコーヒーの、いい香りがふわーっとただよってくる。
ご店主マダム、お年を召してはいらっしゃるけどピシッとされていてとてもお奇麗で、話の流れでお年を訊ねしたら「91歳です」と返って来たときにはびっくりして椅子からひっくり返りそうになった。
「この唐子のカップ、40年ぐらい前に買ったのだったと思うけど、陶器屋さんがいらした時に、唐子がこんなふうにカラフルなのはもういま作られていないから貴重ですよとおっしゃってて。ふだんの常連さんには出さないけど、せっかくだからコレでどうぞ。」と貴重なカップでコーヒーを出してくださった。
すてきなカップで、コーヒーがさらにおいしく感じられる。
「もうこの年になるとチャチャっとはできないので、すみませんね」と笑いながら、ゆっくり丁寧に調理して焼き上げてくださったピザトーストと。
家族の話、旅行の話などいろいろお話を聞かせてもらって、とてもいい時間だった。
10:40 伊万里市陶器商家資料館
珈琲舎香月のご店主に「この先に、100年前からのレジを今でも使ってる陶器屋さんがあって、お店も素敵なのでよかったら行ってみて」と教えてもらった古川陶磁器へ立ち寄りつつ、伊万里川へ。
豪華絢爛な伊万里焼(有田焼)がまちのそこかしこに配されていて、かつて金銀以上に価値があるとされたこれらの焼き物を、国内のみならず海外まで送り出していたこのまちのにぎわいに、想像が広がっていった。
川沿いから一本入った通りに建つ伊万里市陶器商家資料館で、伊万里焼、有田焼、鍋島焼について教えていただく。
日本中から商人が集まって来ては、伊万里焼の買い付けや梱包、積み出しなど一連の業務を完了するまでの数か月間逗留していたという、古い商家の建物だったこの資料館。
日中過ごす場である座敷には茶の湯のしつらえがあったり、天井の梁に荷物を積みだすための大きな滑車がかかっていたり、屋根に天窓が開けられていて一階まで光が入るつくりになっていたり、往時はさぞ重宝された建造物だっただろうことがしのばれた。
11:00 伊万里・鍋島ギャラリー
伊万里市陶器商家資料館の担当の方に、「伊万里駅の上にある伊万里・鍋島ギャラリーでいまちょうど鍋島焼を展示していて、鍋島焼を見られる機会はめずらしいからぜひぜひ行ってみてください!」と勧められたので、行ってみた。
色彩、デザイン、造形、意匠のどれもがうつくしすぎる、古伊万里と鍋島焼ががずらりと並ぶ。
民製品として作られ海外への輸出でヨーロッパ中を虜にした有田焼、その有田焼の積み出し港が伊万里だったことから一般的になった伊万里焼という呼称。
そして、鍋島藩が徳川将軍家への献上のために完全なる官製品として作らせた鍋島焼、という3つの分類がとてもよくわかる展示で、非常におもしろかった。
11:30 松浦鉄道で有田へ
11:30発の松浦鉄道で、有田へ向かう。
そっか、この路線を逆方向に乗っていくと、平戸や佐世保のほうに行けるんだな。
うーん、そっちも乗ってみたい!!!
去年から長崎、島原・天草と行って来たこともあり、平戸や五島の方もいずれ必ず行ってみたいと思っているので。
11:54、有田駅着。
有田駅から上有田方面へ歩いて上がっていきつつ街並みを散策しようと思っていたのだけど、有田に着いたとたんに空が真っ暗になり、どしゃ降りの雨になった。
たった一駅だけど、上有田まで佐世保線で行くことにしよう。
12:37、有田駅発。
12:41、上有田駅着。
12:45 上有田散策
上有田駅に着くころには雨が上がって太陽がじりじりと照り付け始め、アスファルトから濛々と蒸気が上がる蒸し暑さになった。
うえええ、あっつ…。
13:00 泉山磁石場
ここで真っ白な磁器の原料となる陶石が発見されたことから有田焼、伊万里焼、鍋島焼が作られ始めたという、日本磁器はじまりの場所、泉山磁石場。
このあたりの土が全部、有田焼、伊万里焼、鍋島焼のうつわになったんだよね、すごい。
13:30 トンバイ塀のある裏通り
真ん中の通りから一本脇へ入ると、トンバイ塀のある裏通り。
登り窯を築くために用いた耐火レンガ(トンバイ)の廃材や使い捨ての窯道具を赤土で塗り固め作った塀
有田観光協会ウェブサイトより引用
年月を経て味わいを増してきた焼き物の質感がすてき。
ごつごつとした岩が目を引く英山を背景にずっとのびている真ん中の通りへ戻ると、道の両側にたくさんの窯元やショップが軒を連ねている。
焼き物の、焼き物による、焼き物のためのまち、って感じ。
それにしても…。
平日だからかひと気が全然ないし、お店も全然開いてない…。
ドアが開いているお店も、照明が消えていたり店員さんがいなかったりで、もうどのお店が開いていてどのお店が閉まっているのかもよくわからなくなってくる。
食事をしようと思っても、飲食店も全然開いていなくて、暑いしおなかはすくしでだんだんかなしくなってくる 笑。
14:00 kasaneでランチ
上有田からずっと坂を下って来て、上有田と有田のちょうど中間地点あたりで、かろうじて開いていたkasaneを発見。
おいしいランチをいただき、何とか元気を回復。
15:00 窯元・ショップめぐり
ふたたび上有田に向かって坂を上りながら、今度はゆっくりお店を見ていく。
ひっそりと開いているお店も含め、いくつか回った中で印象に残っているところを記録。
- FountainMountain:焼き物だけでなく、生活雑貨類の古道具もいろいろ(お休みで中には入れず残念)。
- 手塚商店:扉を開けて中へ入るとびっくりするほど広くて天井の高い建物もすばらしい。ちょっと北欧っぽいデザインの現代的な焼き物が置かれている。
- 有光堂商会:しっかりと骨太な感じのデザインが好みだった。
- 肥前赤絵窯元鷹巣:すべて手書きでの赤絵が有田らしさ満点。繊細なデザインが多い。
- 今右衛門窯:買えるわけがないけど、目の保養。優雅。
- 香蘭社:言わずと知れた、日本を代表する名ブランド。気品。2階の古陶磁陳列館に並ぶ古伊万里の数々がすばらしい。
- ヤマオ昭山堂:1階のショップは特筆すべきところがないが、2階の古陶磁コーナー(ヴィンテージもの)がすごい。こんなに無造作に置かれてるけど、実際に手に取ってるみると桁が…(汗)という感じ。一見の価値あり。
- うつわ処けいざん:現代的でシンプルな焼き物に手描きされた絵柄がキュート。首都圏のデパートでのポップアップなども展開されているとのこと。
- 深川製磁:香蘭社と並んで日本を代表する、言わずと知れた名ブランド。香蘭社よりもやや日常的なアイテムもあり、使用イメージがしやすい感じ。
- 辻精磁社:風格漂う門構え。300年以上前から「禁裏御用窯元」として宮中に器を納めていたという名門中の名門窯(お休みで中には入れず残念)。
この日は全然ひと気がなかったけれど、まいとし春と秋に開かれる有田陶器市の時はものすごい人出とのこと。
それはそれでとてもたのしそうね。
17:21 有田駅へ
上有田駅へ戻り、17:21上有田駅発の佐世保線で有田駅へ。
上有田の駅前に『乗車券は駅前「原田酒店」でお買い求めください』という看板が立っていたので、おそるおそる駅前の酒屋さんへ行ってみたらほんとうに切符を買えた。
なんかおもしろーい!
むかしは日本全国の鉄道駅前にこういうお店があったんだろうな。
17:25、有田駅着。
17:30 宿へチェックイン
有田駅から歩いて、この日予約していた宿に到着。
着いてみたら、一軒家を宿にしたいわゆる「民泊」だった。
民泊ははじめて。
ほかに誰がいるわけでもないのだけど、なんとなく落ち着かない…。
毎度、「宿は泊まれればいい」ぐらいの感じでバーッと予約して出てきているのだけど、有田周辺はとくに宿泊施設が少なく、とりあえず見つかったところでテキトーに手を打って来ちゃったからなあ…。
まあいいや、寝られれば。
19:00 むく庵で夕食
宿から10分ほど歩いたところにある居酒屋「むく庵」で夕食。
トニックハイボール、えんがわチャンジャ、めかぶとろろ、焼あご、壱岐スーパーゴールドお湯割り。
宿は素泊まりで朝食もなく、駅前を見た感じモーニングの時間帯に開いているお店もなさそうだし、コンビニも見当たらないので、むく庵でテイクアウト用におでんとお魚そぼろ飯を作ってもらう。
明日のあさ、宿のレンジであっためて食べるんだー。
おいしかった。
ごちそうさま。
21:00 宿へ帰還、入浴、就寝
宿へ戻り、シャワーを浴びて寝ようと思ったら。
…シャワーが最後まで水だった 笑。
もうめんどくさいからそのまま浴びた
— ヌー : すっきり、さっぱり。 (@like_a_rhino) September 27, 2023
水シャワー、日本では初めての経験だったかも 笑
もしかしたら、連絡して家主さんに来てもらったらお湯が出たのかもしれなかったけど、そんな寒い時期でもなかったしめんどくさいからもういいや。
水シャワーを浴びて、就寝。
おやすみなさい。
おわりに
唐津焼のお抹茶碗を購入した唐津のお店、うま舎のご店主と話していた際、「伊万里はいいですよー!私は有田よりも伊万里の方が雰囲気が好きかもしれない」とおっしゃっていて、ぜひ伊万里も歩き回りたかったのだけど。
レンタカーがないととてもムリそうだったので、今回の伊万里は駅前のエリアだけにした。
それでも、モーニングを頂いた珈琲舎香月はとっても素敵だったし、駅上のギャラリーで鍋島焼も見られたので満足。
いずれまたゆっくり行きたいな。
本日の旅の出納帳
佐賀4泊5日の旅費、4日目発生分の記録。
唐津~伊万里(JR筑肥線) | 660円 |
珈琲舎香月 | 900円 |
伊万里~上有田(松浦鉄道、JR佐世保線) | 630円 |
kasane ランチ | 1,000円 |
けいざん窯 赤絵小皿 | 2,640円 |
上有田~有田(JR佐世保線) | 170円 |
soufusha(素泊まり) | 3,720円 |
むく庵 夕食&翌日朝食分 | 3,550円 |
13,270円 |
この日の宿はBooking.comで予約していって事前に決済も済んでいたのだけど、チェックイン時に「現地支払いに切り替えれば全国旅行支援のクーポン2,000円分お出しできますよ!」と言ってもらって、現地支払いに切り替えてクーポンをもらっていた。
そう考えると実質一泊1,000円台だったわけで…まあ、水シャワーも割り切りをつけるかなー、という感じ。
一般的には、有田観光の宿泊は、嬉野や武雄温泉エリアの宿が選択肢になるらしいです(温泉地なだけあって宿泊費が比較的お高いこともあり、わたしは最初からまったく候補にいれていなかった)。
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