奈良県の桜井市に、「三輪明神 大神(おおみわ)神社」という神社があります。
この神社のご神体は、パワースポットとして名高い三輪山というお山。
ひとりでのんびりと歩く山が大好きなわたしですが、奈良にあるこのお山がとてもありがたいお山であること、そしてそのお山にお参りの登山ができることを数年前に知り、いつか必ず訪れたいと思っていました。
先月11月に晴れて行ってくることができましたので、そのときの様子や必要な情報などについてまとめます。
三輪明神 大神(おおみわ)神社とは
三輪明神 大神(おおみわ)神社は、奈良県中部の桜井市にある神社。
ご祭神の大物主大神(おおものぬしのおおかみ)がお山に鎮まるために、古来本殿は設けずに拝殿の奥にある三ツ鳥居を通し三輪山を拝するという原初の神祀りの様を伝える我が国最古の神社です。
(大神神社ホームページより引用)
神社のご神体は鏡などがよく知られていますが、大神神社のご神体は三輪山というお山そのもの。
このご神体である三輪山へお参りする登山が、ものすごいパワーが感じられると有名です。
その三輪山をおまつりする大神(おおみわ)神社。
鳥居をくぐって参道を歩きはじめると、途端にまわりの空気が変わるのを感じます。
清浄で、でもふわっとあたたかいような不思議な気持ちの良さを感じつつ、まずは三輪明神 大神神社へお参り。
そのとき撮影した動画はこちらからどうぞ。
三輪山登山の受付方法、金額、所要時間など
大神神社のご神体である三輪山への登拝口は、大神神社からさらに奥へ5分ほど歩いた先にある狭井(さい)神社の境内にあります。
三輪山登山口となる「狭井神社」への行きかた
大神神社から、登山口となる狭井神社までは徒歩5分。
その道のりと狭井神社の境内のようすは、こちらからご覧いただけます。
三輪山登山の受付方法
三輪山へのお参り登山(登拝)の受付は、狭井神社のお社に向かって左手にある建物でおこなわれます。
三輪山登拝希望である旨を伝えると案内の紙が手渡され、建物の一角にあるテーブルとベンチのあるスペースで待つようにとの指示。
しばらくして登拝希望者がある程度の人数になると受付前に戻るように誘導され、そこで以下のポイントについての説明を受けます。
- 三輪山はご神体であり、そこへ入ることはあくまで「お参り」であって、「登山」ではない
- 三輪山登拝は観光でもハイキングでもなく、心静かに神様と向き合う時間である
- 山内での写真撮影は一切禁止
- 山内での水分補給をのぞく飲食は一切禁止
- 山内での火器の使用は一切禁止
この説明をいただいた後、受付の紙に名前、住所、緊急連絡先、入山時間を記入。
三輪山登拝証のたすきを受け取り、首に掛けて入山します。
三輪山登山の料金
三輪山の登拝にかかる費用はひとり300円。
入山受付の紙の提出時にいっしょにお支払いし、三輪山登拝証のたすきを受け取ります。
三輪山登山の所要時間と服装
低山歩きのコースタイムでいえば、成人女性向けに設定された時間にだいたいぴったりという、ごくごく標準的な歩行スピードのわたし。
三輪山はのぼりにぴったり1時間、下りにぴったり1時間の合計2時間ちょうどという所要時間でした。
わたしが訪れたのは11月の比較的過ごしやすい気候でしたが、それでも頂上に着く頃にはポタっと汗が滴る程度の運動量にはなります。
季節に応じて、それなりに運動に適した服装と靴が必要です。
三輪山登山の受付時間
三輪山登拝の受付時間は、9時~14時。
下山報告(三輪山登拝証のたすきを返却)のリミットが16時。
どちらも時間厳守です。
低山と侮りがちですが、標高が低いだけに日の光が届かなくなる時間も早い。
15時を超えると木々の影も相まって、足元はかなり暗くなることが想像されます。
出来るだけ早めに下山完了できるようなスケジュールで入山すべきです。
三輪山登山の注意点
- 標準的な歩行スピードの成人女性が受付時間ぎりぎりの14時に入山した場合、下山報告のタイムリミットである16時にやっと間に合うか間に合わないか…という感じになってしまいます。山の中は暗くなる時間も早いので、あらかじめきちんと時間に余裕をもって入山されることをおすすめします。
- 歩行距離は決して長くありませんが、ところどころ勾配が急になるポイントがあります。毎年結構な数の登拝者が消防などに救助要請をされるそうですので、くれぐれもあなどらず、慎重な入山を。
- 山内には自動販売機もトイレもありません。水分の準備と、入山前のトイレを忘れずに。
- 先にあるように、この入山はハイキングや観光ではなくあくまでお参りであることを忘れずに。
三輪山登山の感想レポート
長年願ってきた三輪山への登拝は、大げさでなく本当に心があらわれるような時間となりました。
なぜかはわかりませんが、入山して数分後、稜線上の道まで上がったところで右の眼から涙が流れてきてしばらくとまりませんでした。
道に木漏れ日がキラキラと差しているのを見たら何とも言えないありがたい気持ちが胸にこみ上げてきて…。
そこからの2時間は、急いで歩いてはもったいない、できるだけゆっくりかみしめて歩きたいという気持ちでいっぱい。
途中の中津磐座(なかついわくら)や頂上の奥津磐座(おくついわくら)では、時間を忘れてその場の空気を味わってきました。
また、その登拝の中でも特に印象的だったのは、全身白装束で三輪山登拝証のたすきをかけ、素足で登拝されている方を何人もお見かけしたこと。
入山受付の方がおっしゃっていたのですが、この三輪山登拝はすばらしいご利益を受ける方がとても多く、本願成就や家族の病気平癒を願って何度も何度もお参りされる方が後をたたないのだそう。
白装束に素足の方たちはみなさんそろってとても健脚で、わたしが頂上まで上って下りてくる間に何度もすれ違うほど登拝を繰り返されている方もいらっしゃいました。
みなさんそれだけ強く願っていることがあり、そして三輪山はきっとそれを受け止めてくださる神様なのだろう思える、強さとやさしさを感じた時間でした。
三輪山登山 おわりに
このあと、山の辺の道の散策途中でランチをいただいたカフェ&食事処「花もり」のおかみさんと、三輪で宿泊していたゲストハウス「みもろ」のご主人から、別々にまったく同じことをお聞きしました。
毎年9月の満月の日に、大神神社で観月祭が開かれる。
巫女さんと宮司さんが、雅楽にあわせてそれはそれは素晴らしい舞を奉納される。
その観月祭の途中、ころあいを見計らったかのように三輪山の上からみごとな満月がふわっとあがってくる。
魂がどこかへ連れてかれるように感じるほどの美しさ、ぜひ見にいらしてください。
…それはさぞ美しいだろうな。
来年の観月祭、ぜひ奈良の三輪を再訪したいと思っています。
▼三輪山登拝にぴったり、くつろぎの古民家ゲストハウス「みもろ」についてはこちらからどうぞ。
▼一人旅、いいものです。
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