昨年春、築18年の中古戸建に越してきました。
以前こちらにお住まいだった老夫婦は、駅前の新築マンションへ住み替え。
2LDKへのダウンサイジング。
家具はコンパクトなものに買い換えるからと、何度目かの内覧時に家具をリスト化し、こちらが希望するものを置いていってくださいました。
これは、そのなかでもしっかり使わせていただいているもの。
わが家で「おばあちゃんのソファー」と呼んでいる、置いていってもらった革の2.5シーターソファーです。
このソファー、ほんとにゆったりできていて、柔らかいアーム部分に頭を載せたらたちまち眠気がおそってくる。
枕みたいに、高さや柔らかさがちょうどいいのです。
25年以上使っていたそうで、イタリア製だという革はカスカスに擦り切れているし、うちにはあまりないちょっと変わったミドリだし(笑)、スプリングはへたっていて肝心の真ん中が沈み込んでしまうし。
でも、この絶妙な「うちのインテリアらしくない感じ」とくたびれ具合が、築18年の家になんだか妙にマッチして、落ち着くのです。
ありがたく使っています。
一方こちらは、「サヨナラ組」です。
置いていってもらったもの、タダでいただいたものなのに結局使いきらず、ひとつひとつお金を払って処分。
こちらどれも処分費用として一点500円ずつかかります。
モノにも、お金にも、申し訳ない。
このほかにもこの一年半でたくさん、タダでもらって結局使わずに、処分してきました。
おおきな食器棚、スキマ収納棚、プラスチックたんす、和箪笥の上段…
大きいものだと、処分に2000円かかったことも。
処分は予約制のため、引っ越しなどの多い春や、大掃除の年末など、収集までひとつきかかったこともありました。
もらったものに限りませんが、越してきて以来、買取にだしたり処分したものは膨大な量にのぼります。
全部でいったいどれくらいの時間とお金がかかったことか…。
ほんとうに、モノの処分はお金も時間も食うことを実感しました。
でも、反省はしていますが、後悔はしていません。
自分がいかに不要なものをたくさん抱えてきたかも身にしみてわかったし、「タダだし何かしらに使えるだろうからとりあえず貰っておけばいいや」みたいな、妙ないい加減さとセコ根性みたいなものがあったのもわかりました。
こうしたものをきちんと反省しながら手放す。
自分の思考のクセのようなものがすこしずつ明らかになってきました。
この繰り返しで、自分自身もすっきりしてきた気がします。
持っているものは、その人を表す。
手放したものも、その人を表す。
持つものと手放すもの。
自分自身を観察しながら、自分なりの心地よいバランスで暮らせるよう、試行錯誤を重ねています。
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