いよいよ明日から怒涛の10連休。
4月のはじめに大学進学で家を離れた息子ですが。
なんと、このゴールデンウィークに帰省してくるのだそうです。
最初は、大学のともだちとどこか遊びにいくかも~と言っていたけど、結局みんなそれぞれ実家へ帰ってしまうみたいで。
家を出てまだひとつきも経っていないので「え?帰ってくるんだ?」という感じも否めないのですが…。
5月病なども心配になってくる時期なので、どんな顔をしているか様子をみるいい機会だと思うことにします。
そんなこんなで息子のことを考えていたら、25年以上前、わたし自身が大学進学で家を離れるときに母に言われたことばを思い出しました。
この機会に記録しておくことにします。
「自分で恥をかいていってください」
田舎の高校を卒業し、東京の大学への進学が決まった27年前。
あれは、部屋を片付けながら学生寮へ持っていく荷物を自分でまとめていた時だったと思います。
母が部屋にやってきて言いました。
わたしは教養も常識もあまりなく、子どもであるあなたに教えてあげられなかったことがたぶん数えきれないくらいたくさんある。
わたしなりに精いっぱいやってきたけれど、それはほんとうに申し訳ないと思っている。
だからこれからは、
自分で恥をかいて
まわりのひとたちに教えてもらって
自分で学んでいってください。
この言葉に、わたし自身ほんとうに何も知らないし何もできないということ、そしてそんな状態でもこれから自分で立って歩いていくしかないという現実をきっちりと目の前に突きつけられた気がします。
そしてそれは母にとっても、同じように厳しい現実であったはず。
それでもこのおかげで若者なりの青い覚悟はできましたし、「わかりません」「おしえてください」「ありがとう」を愚直に口に出せるようになった気がします。
「もし子どもができたりしても、わたしが面倒みるから」
これも、大学進学が決まって家を出る前だったと思います。
唐突に母から言われました。
大学生のうちに、ひょっとしたら妊娠して子どもができるようなことになるかもしれない。
その時は、わたしが子どもの面倒を全部みるから。
あなたはしっかり大学で勉強してください。
大学進学という名目で田舎の女の子をひとりで都会へ送り出すわけで、母にとっては相当の覚悟があったのは間違いなく。
それでも、何かあった時でも大丈夫、当然そこまでも覚悟の上だから、という姿勢を貫いてくれたこと、ほんとうに有難かったなあと思います。
手を離すこと、帰る場所でいること
この春、息子が家を出たことで、27年前に自分が家を出た時のことを思い返すことが多くなりました。
27年前の母のことば2つ。
「子ども」だったわたしに、精神的にはもう親から手を離されるステージに立ちつつあることを自覚させ、その一方で、それでも頼るべき人と帰る場所はきちんとあるという安心感を担保してくれた。
経済的にだけでなく、精神的にも一家の大きな柱だったはずの父がはやくに亡くなり、女手一つでわたしと弟2人、合計3人のこどもを育ててきた母。
このことばは、親として相当な覚悟のあらわれだったに違いありません。
わたしは、子どもの手をちゃんと離していく準備ができているだろうか。
わたしは、子どもがいざというときに帰ってこられる場所でいてやれるだろうか。
わが身を振り返っています。
▼子育てはまだ続きます。
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