先月下旬、北海道の旭川&稚内へ行ってきました。
今回の旅程はざっくり;
という感じ。
きょうは、2日目の記録。
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2日目:JR宗谷本線 各駅停車乗車(旭川→稚内)
5時に起きて、旭川駅へ向かう。
しーんとしているせいか、寒々しく感じる。
…駅前のビジネスホテルにしておいて、本当に良かったと思う。
06:03 旭川駅発 宗谷本線乗車
もともと、この日の旭川→稚内(往路)は各駅停車に、翌日の稚内→旭川(復路)は特急宗谷か特急サロベツに乗るつもりでいた。
普通列車が5,940円、特急列車は8,360円。
往復で14,300円か…と思っていたのだけれど、前日の夕方に旭川駅のみどりの窓口でその話をしたら、「それならSきっぷ(自由往復割引きっぷ)で行って帰ってこられますよ」と教えてもらった。
特急列車にも乗れて、往復10,830円。
3,500円ぐらいも安くなるーーー!と大喜びで購入したSきっぷ。
往路きっぷを改札に通して、しゅっぱーつ!
6時間の鉄旅、スタート!
06:50 塩狩駅
旭川駅から3、4駅ぐらいまでは市街地らしい風景だったけれど、それ以降は窓の外が一気に「北の大地」っぽくなってきた。
塩狩駅に到着。
すれ違い列車を待つ間に味わいのある古い駅舎を眺めに外へ出たら、夜明け前の群青色の空を粉雪が舞い飛んでいるのが見えた。
07:49 名寄駅
途中駅でちらほらと高校生らしき学生さんたちが乗って来る。
雪原のなかにポツンと建つ駅のちいさなホームのすぐ脇まで、おうちの人に車で送って来てもらっている子。
雪が降る中、駅舎の待合室から出てきて、まだうす暗いホームの行列に並んで列車に乗り込むのを待つ子。
みんな名寄高校駅で降りていった。
そもそも列車の本数が少ないし、それぞれの駅までの交通機関も脆弱そうなので、みんなこの時間のこの列車に乗ることが決め打ち状態にならざるを得ないんだろうな。
名寄駅に到着。
レトロなグリーンに塗られた、鉄骨の柱組みが美しい駅。
ここで後ろの1両が切り離される。
ここから先は、1両で走っていく。
車内はロングシートとボックスシートすべて、誰かしらが座っている状態。
観光客や乗り鉄客など、稚内まで乗り通しそうな面々ばかりになる。
08:35 初野駅
初野駅に到着。
今年の春には廃止が予定されている駅。
駅に降り立ちたかったけれど、夏場と違ってここで降りると次の電車までの時間が本当の意味で死活問題になってくるので、残念ながらムリだね。
08:44 恩根内駅
こちらも廃止予定の、恩根内駅に到着。
こちらも、車内からのみ。
このあたりから宗谷本線は天塩川沿いを走るようになる。
これを見越して進行方向左側に座って来ていたので、すぐそばに川の流れがよーく見える。
川面は一面シャーベット状の氷が浮き沈みしながら流れ、ところどころで表面が凍って雪が積もっている。
ここでもう流れがとまっているのかと思いきや、その先でまたひょっこりと流れが復活していたり。
雪と川の流れと木立の木々が、白・黒・グレーのモノトーンの世界。
陰影がうつくしい。
せっかくなので、このうつくしさを堪能しながら、お茶時間。
前日に旭川駅のおみやげやさんで買っておいた、北かりの牛乳かりんとうと煎菓亭のおりせんやわべえをお茶菓子に。
至福。
ふと反対側の窓を見ると、車窓いっぱいにオレンジ色の車両が。
ラッセル車、DE15型!
かっこいい!!!
これを撮影しに来る人も大勢いるという、ラッセル車。
翌23日は爆弾低気圧による大雪予報なので、大車輪の働きを見せてくれるんだろうな…。
というか、そもそも宗谷本線、明日走るんだろうか…。
一抹の不安がよぎる(不穏)。
10:44 幌延駅
南幌延駅の「朝礼台」ホームが見えた!
うーん、シンプル!
こんな感じのホームの駅、今後さらに消えて行ってしまうんだろうな。
そして、幌延駅に到着。
ここで20分ほどの停車時間があったので、駅構内を散策。
グリーンのペンキがところどころ剥げてグラデーションになった古い駅舎、かわいらしかった。
11:12 下沼駅
古い貨車を利用しているのかな?という姿かたちの、下沼駅。
ツートンカラーにペイントされ、窓ガラスに目が描き入れられた、顔のようなデザインがキュート。
11:57 抜海駅
いよいよ稚内まであと数駅、抜海駅に到着。
板張りのサイディングと、青いトタンの軒が実に味わい深い駅舎。
こちらも廃止が検討されているけれど、反対の声も根強く、まだ今のところは廃駅確定ではないとのこと。
この駅の前後から、車両最前面の窓から線路を見ても雪に埋まってほとんど見えず、左右の窓から外を見ると雪が渦を巻いて舞い上げられて視界が真っ白になったりしていて、こんな中でも走る鉄道という乗り物へのリスペクトみたいな感情があふれてきた。
抜海駅から南稚内駅へ向かう途中、ぱっと左側の風景が開け、下の方に海が広がる場所を通過。
「利尻富士」と書かれた柱がたっているのが見えたけれど、この天気ではとてもとても利尻富士が見えるわけもなく…。
天気が良ければ最高のビュースポットなはず。
12:21 稚内駅に到着
定刻より約15分遅れの12時20分過ぎに、稚内駅に到着!!!
途中駅での上り線下り線すれ違い待ちや、シカの線路内侵入(警笛を鳴らされてもまったく逃げる気配がない)などでジワジワと遅れが広がっていったけれど、この程度の遅れはあって当たり前だろうなあと。
ホームに降り立った途端に強風が吹き付け、粉雪がぴしぴしと打ち付けて来た。
駅名標示には、「西大山駅より3068.4㎞」と書かれていて、そういえば数年前に鹿児島へ行った時に西大山駅を訪れ、その駅の看板に「最北端の駅 稚内」と書かれていたなあと、急に思い出した。
最北端と最南端
— ヌー : すっきり、さっぱり。 (@like_a_rhino) February 4, 2024
両方行ったのね pic.twitter.com/gzsgh6Qz1M
(すっかり忘れてた)
いちおうJR最北端と最南端の駅は、制覇したわけね。
そっかそっか。
それはともかく、旭川~稚内 各駅停車の旅、たのしかった!!!
12:45 ラーメン大王本店で炒麺
それにしても、風と、それによって巻き上げられて打ち付けてくる雪がすごい。
「寒い」というより、ひたすら「痛い」って感じ。
この日の宿は、稚内駅のすぐ向かい側にある The Stay Wakkanai。
とにかく駅近!で選んでおいてよかった…。
チェックイン時間はまだなので、荷物だけ先に置かせてもらうついでにお昼ごはんにおすすめのお店を尋ねると、すぐちかくのラーメン屋さん ラーメン大王本店のチャーメンがおいしいと教えてもらった。
チャーメンは、漢字で書くと「炒麵」。
カリっと焼き上げた焼きそば麺の上に野菜やお肉のあんがたっぷり掛かった料理で、稚内のソウルフードなのだそう。
ボリュームたっぷり、とろみの強いあんのおかげで最後まであっつあつで、とってもおいしかった。
お店を出ると、消防車から消防隊員の方たちがおりてきて、道路の除雪をはじめるところに遭遇。
明日の天気予報、ほんとにヤバそうなんだよね…。
宗谷本線の特急で旭川へ戻るつもりでいるんだけど、全面運休になりそうなにおいがプンプンする…。
とりあえずThe Stay Wakkanaiに戻って、今日明日どうしようか考えよう。
14:28 宗谷バス 坂の下線31・塩見5丁目行き乗車
The Stay Wakkanaiの共用リビングで、稚内市内の路線バス時刻表とにらめっこ。
もともとは、ノシャップ岬まで路線バスで行って海と利尻富士を眺められたらいいなーなんて思いもあって稚内へ来たんだけど、こんな日に岬へいってあたりを散策なんて、死の予感しかしないわけで…(当然)。
バス路線図を見ていたら、稚内駅前を出発して半島の西側をノシャップ岬まで北上し、そこから南下してまた稚内駅へ戻って来る、循環路線的なバス便「宗谷バス 坂の下線31・塩見5丁目行き」があるのを見つけた。
これならぐるっと一周できて、あたりの概要がつかみやすくて絶対楽しい。
14:28、稚内駅前からバスに乗り込む。
念のため運転手さんに「これ、ぐるっと一周回ってまた戻って来るバスですよね?」と尋ねると、「え…そうですけど…お、おカネ掛かりますよ…???」とものすごく戸惑った返答が返ってきた。
「もちろんです 笑、710円ですよね」と答えると、「え…行っても別になんにもないですよ…???」とますます戸惑った返答(もはやわたしが怖がらせてるぐらいの勢いで戸惑っている)。
いやいや大丈夫です。
そういうのがいいんで。
礼文島に家族で行ったこの時に旧稚内駅、防波堤ドーム、宗谷岬は見たから、今回は新しくなった稚内駅とノシャップ岬を見たい!と思ってたんだけど
— ヌー : すっきり、さっぱり。 (@like_a_rhino) January 25, 2024
風雪が凄すぎて岬なんてとても行けず、循環路線バスでぐるっと一周してくるのが精一杯
でも、そのバスが大変楽しかった(アトラクションみたいだった) https://t.co/BgrAtlv0de pic.twitter.com/XQs92RjSaI
突風にあおられてバスがときどき横にぐらっと揺れるし、突然視界が真っ白にホワイトアウトするし、なぜか車内で粉雪降って来るし。
そんな中、雪中行軍さながら小学生がふつーに下校してるし、吹雪のなか立ってバスを待っていたお年寄りが市の温泉施設で降りて行ってるし。
稚内の「日常」な感じがすごくよかった。
わたしはこういうのを体感したくて、旅をしているんだよね。
710円、1時間弱のバス乗車。
たのしかった。
15:30 The Stay WAKKANAI チェックイン
稚内駅へもどってきて、駅構内のセイコーマートで夕食を購入。
お昼のチャーメンがボリューミーすぎて全然おなか空いてないし、それなのにわざわざ吹雪の中をどこか食べに出るのももうめんどうだったので。
納豆巻、スティック野菜サラダ、ひじき五目煮、にしんの甘酢漬けと赤ワインやおつまみを買い込んで、The Stay Wakkanaiへチェックイン。
レセプションにいたオーナーらしき男性と話をしていたら、「今日のようすでは雪も風もそれほどでもないと思うんだけど、もう明日23日の稚内市内の小中学校の休校が決まってますね」と…。
「24日はまだ良さそうだけど、そのあと25日からは相当ヤバそうな予報になってますね」「稚内は飛行機はもちろん、フェリーも鉄道もバスも全部止まって3日間缶詰とかフツーにありますからね」「そういうとき?みなさんもちろんそのままずっと延泊ですよ 笑」
あ…思ってたより状況はかなりヤバそう…。
稚内へ来られたはいいけど、帰れなそう…。
23日は旭川泊で宿が予約してあるし、24日の夜には羽田に帰るフライトが予約してあるわけで…。
どうしようかな…。
うーん、最高にたのしくなってきたーーー!!!
18:30 セイコーマート夕食、入浴、就寝
とりあえず、明日の宗谷線の運行状況がどうなるかはわからない中で、心配していてもどうしようもない。
共用リビングで、さっきセイコーマートで買ってきたものたちをちびちび味わい、シャワーを浴びて就寝。
いまの雪の量としては大したことないとのことなので、もし夜の間に除雪がうまく行って早朝06:36稚内発の特急サロベツが運行してくれるようであればそれに乗る。
それがダメなら次の手、それもダメならその次の手を考える。
とにかく朝イチで状況を見て、すぐに動けるようにしておけばいいや。
よし、準備完了。
おやすみなさい。
おわりに
宗谷本線の往路を各駅停車、復路を特急で。
ひとつぶで二度おいしい~!になるつもりで来たんだけど、雲行きがかなりあやしくなった一日。
まあでも、ある意味冬の道北らしさ満点の天候&状況なことは間違いないわけで、これこれ!これを見に来たんだよ!という気持でもあった。
アドレナリン出たなあ。
本日の旅の出納帳
旭川・稚内3泊4日旅、2日目発生分の記録。
昼食 炒麺(ラーメン大王本店) | 1,080円 |
路線バス乗車券(宗谷バス) | 710円 |
夕食&お酒(セイコーマート) | 1,411円 |
宿泊費(The Stay Wakkanai) | 3,312円 |
6,513円 |
鉄道とバスに乗って寝ただけのいちにちだったので、出費が少なかった。
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