5月の18日から21日に、和歌山へ行ってきました。
今回の旅程はざっくり;
- 1日目(橋本泊):(橋本への移動のみ)
- 2日目(高野山宿坊泊):不動坂ルート、高野山散策、宿坊泊
- 3日目(和歌山泊):高野山奥の院散策、不動坂ルート
- 4日目:和歌山電鉄貴志川線、南海加太線
という感じ。
きょうは2日目の記録。
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2日目:不動坂ルート、高野山散策、宿坊泊
雨が心配で早朝に目が覚める。
前夜の天気予報ではこの日は午後から雨となっていたけれど、起きてみたらもうすでに雨が降っていた。
午後からだった雨予報が朝からに変わってて、もう本当、最っ低…
— ヌー : すっきり、さっぱり。 (@like_a_rhino) May 18, 2024
ダメだこりゃ
それも結構な降り。
「この日の朝から翌朝までだけ晴れてくれていれば」と思っていたのに、この日の朝から翌朝までだけ大雨予報。
さいっあく。
ダメだこりゃ。
同じ時期に瀬戸内へ輪行旅に出ていて同じく雨に降られているらしい夫にメッセンジャーでぼやいていたら、「そのときできることを探してたのしみましょ」「それも旅の楽しみ(と、ヌーちゃんが教えてくれたので」と返ってきた。
そうか、そうだったかもね。
4月からなぞにメンタルが落ちてて、そういう感じ、忘れてた。
町石道はあきらめて、極楽橋から女人堂へ出る不動坂ルートを歩くことにする。
たったの2㎞だけど、楽しみましょう。
08:06 紀伊清水発
ホテルルートイン橋本をチェックアウトして、コンビニで行動食的なおやつを買い込み、紀伊清水駅へ。
ここから極楽橋駅まで南海高野線で上がっていき、極楽橋駅から不動坂ルートを歩く。
…と、無人の紀伊清水駅の案内板に「人身事故のため運転見合わせ中」の文字…。
人身事故…
— ヌー : すっきり、さっぱり。 (@like_a_rhino) May 18, 2024
今回の旅、つくづく、つくづくハマってないわ…とうんざりしながら駅のベンチに座っていたら、大きな遅れもなく列車が到着した。
大阪の方での事故発生だったらしいので、このあたりは影響が少なかったのかも。
しばらくは平地と山の境目ぐらいを走っていた高野線は、九度山駅から急激に山あいをのぼりだす。
車窓は緑一色になり、線路の脇はすぐに大きく谷になって落ち込んでいて、箱根登山鉄道にでも乗っているような気分。
訥々と停まっていく駅もまわりは木々に囲まれ、人家は駅から遥か下方にちらほら。
駅からその集落へも、コンクリート敷きのほそーい道が山肌をつたってくねくねと続いているのが見えるのみで、いったいこれだけの高台にある駅は普段どのような使われ方をしているのだろう…?と不思議に思った。
08:42、極楽橋駅着。
09:00 不動坂ルート
雨がかなり強く降っている。
極楽橋駅からケーブルカーに乗れば、5分で高野山駅に着くんだよな…。
もともとは町石道を1日かけて歩いて高野山へのぼっていくつもりだったのに、どんどん気持ちが萎えていく。
でも、せっかくここまできたのだから、古のひとびとが厳かな気持ちでたどっていたであろう高野山へのみちを、ちょっとだけでも味わおう。
極楽橋駅を出て、不動坂ルートを歩き出す。
道は舗装されているけれど、雨のせいかつるつる滑って結構こわい。
ざんざん降りの雨のおかげで緑はしっとりと美しいけれど、気温が低いわけではないので、レインウェアの中は蒸れて汗だく。
水分補給しながらゆっくり歩くこと1時間、女人堂に到着。
高野山
— ヌー : すっきり、さっぱり。 (@like_a_rhino) May 20, 2024
結局、昨日はなかなかの大雨のため短距離のルートしか歩かず
そして、今日は打って変わってピーカン
そもそも徒歩ルートがあちこち通行不可だったり、天気が急に悪化したり、いまいち「お呼びでない」感を感じたけど…🥲
自分なりの味わい方は十分させてもらったのでヨシ、ってことで😆 https://t.co/KBnX0rg35a pic.twitter.com/aJKrCH4z1u
しーんと静まった女人堂の中で、参拝に来た人が一心に真言を唱えていた。
高野山にやってきた実感が迫って来る。
10:00 高野山
「金剛峯寺」「高野山」と書かれた大きな大きな石燈籠の間を進んで、高野山へ入る。
雨もひどいので、この日は高野山内をのんびり歩き回ることにする。
この日の宿となる宿坊「福智院」に立ち寄り、着替えなどの余計な荷物を預かってもらった。
ちょっと身軽になり、気持ちも軽くなる。
大門
高野山の西側の端、大門へ。
大門からさらに西側を眺めると、大雨にけぶって雲をもくもくと立ち上らせている山並みが見えた。
このスポットのすぐ横で町石道が合流していて、土砂崩れのためこの先不通であることを伝える貼り紙がされていた。
大門は高野山の入り口。
気持ちも新たに、高野山めぐり、スタート。
壇上伽藍
弘法さまが高野山を開かれた際、まっさきに造られたという壇上伽藍。
根本大塔と金堂へ入ってみると、堂内ぜんたいが鮮やかな仏像や仏画に飾られた立体曼荼羅さながらで、うっとりとみとれてしまう。
原色モリモリで派手派手しいのに、ベタっとしたいやらしさがまったく感じられない、不思議な空気感。
御大師さまの中にあったのは、こういう世界なのねえ。
町石一番石(慈尊院側)
慈尊院から町石道を歩いていればここがゴールだった、一番石。
ご縁があれば、またいつか。
蛇腹路
金剛峯寺
そして総本山、金剛峯寺へ。
寺内には大広間、梅の間、柳の間など、うつくしい襖絵に囲まれた部屋がずらーーーっと続く。
この襖絵が、松や柳や梅や紅葉などの四季折々の風景を扱った豪華絢爛なものだったり、御大師さまが長安へ留学したころから高野山草創までをたどっていたり、ひとつひとつの見ごたえがすごい。
そして、蟠龍庭(ばんりゅうてい)へ。
このお庭を、見たかったのですよねえ…。
雲海をあらわす白砂の上に、雌雄一対の龍をあらわす花崗岩。
この日はザーザー降りの大雨だったのだけど、そのおかげで木々の緑、白砂、岩々がしっとりとおちついていて、この日はじめてこの雨に感謝した。
高い天井と煤で黒光りする柱や床がなんとも言えず荘厳な雰囲気を醸している台所のわきにある土室(つちむろ)には、千住博氏の作「瀧図」。
もとはお大師さまが悟りをひらいたとされる御厨人窟からみる明星を描くつもりだったけれど、部屋のつくりからどうしてもその明星が隠れてしまうところが多くどうしたものかと悩みに悩んだ結果、結局自身のライフワークともいえる「瀧」にいきついた、という千住氏のことばが部屋の前の案内板に添えられていて、千住氏はとても正直だなと思ったし、そんな率直さを引き出し包摂する雰囲気が、ここ高野山にはあるような気もした。
福智院
この日の宿泊場所となる宿坊、「福智院」へチェックイン。
ちょうどスペインからの数十名の団体旅行客とタイミングが重なってしまい、レセプションはてんやわんや。
スペイン艦隊による嵐がひと段落したところで、館内の地図をもとに、食事場所やお風呂、翌朝の勤行への参加方法などの説明を受ける。
館内全体、いろんな建物をつなげたりひろげたりしてきただろう迷路のようなつくりで、迷いそう…。
せっかくなので、どこかお茶を点てて一服してもいい場所があるか尋ねると、「作庭家重森三玲氏による遊仙庭を眺められる休憩室があるのでそちらでどうぞ」とのこと。
ドイツ人旅行者2人がソファに腰を下ろして本を読んでいる横で野点セットを広げ、チェックイン前におとなりの麩善で買ってきた笹巻あんぷをお茶菓子に、一服。
ほっとひといきついた。
自室へ行き、エアコンのスイッチを入れる。
寒い。
不動坂をあがって来る間に大雨に降られ、かといって気温は低くないので蒸れて大汗をかき、高野山に着いてから汗だくの衣類をトイレで脱いだのはよかったけれど、昼過ぎから急に気温が下がって来たのにちゃんと衣類を追加しなかったのがいけなかった。
しっかり着込み、濡れた衣服が乾きやすいように広げる。
17:45、夕食。
高野山で宿泊した宿坊の夕食記録 pic.twitter.com/ESclPxXIze
— ヌー : すっきり、さっぱり。 (@like_a_rhino) June 4, 2024
もちろん精進料理。
19:00、入浴。
福智院のお風呂は、高野山で唯一の天然温泉とのこと。
浴場へ入っていくと、フランス語2人組、ドイツ語2人組、ドイツ語3人組が。
みんなしずかーに入浴中。
そこへさらに、スペイン語2人組が入って来た。
大声でおしゃべりしながらにぎやかに入って来たスペイン語2人組がいきなり湯船に突撃しようとするので、「最初にそこのシャワーで体を洗ってからねー」とアドバイス。
…らしすぎる。
というか、もはやどこの国でお風呂に入っているのかわからなくなる。
しっかりあたたまり、就寝。
外ではまだ大雨が降っている音がする。
翌日は9時ぐらいから雨があがる予報。
ほんとうに雨があがるなら女人堂コースを歩こうかどうしようかな…と考えつつ、おやすみなさい。
おわりに
何年か越しにようやく高野山へ来てみれば、町石道は土砂崩れでズタズタになってるし、タイミング悪く大雨に降られるしで、さんざんな気分。
もともとは奥の院ナイトツアーにも興味があり、そうは言っても町石道を歩いたあとは疲れ切ってとてもそれどころじゃないかもしれないから、着いてみてもし行けそうだったらにしよう、と思っていた。
それもあまりの大雨でとてもそんな気分になれなかったので、結局予約せず…(あの天候で開催されたかどうかもわからないけれど)。
まあ、できることをやって楽しんでいきましょう。
本日の旅の出納帳
和歌山3泊4日の旅費、2日目発生分の記録。
行動食(コンビニ) | 886円 |
紀伊清水→極楽寺(南海高野線) | 420円 |
法の香(御菓子司さざ波) | 390円 |
めはりおにぎり(みずき) | 200円 |
とろろこんぶうどん(みずき) | 700円 |
根本大塔拝観料 | 500円 |
金堂拝観料 | 500円 |
金剛峯寺拝観料 | 1,000円 |
梵字ステッカー | 330円 |
笹巻あんぷ(麩善) | 180円 |
福智院宿泊費(1泊2食) | 29,000円 |
34,106円 |
宿坊、高い…(涙涙涙)。
でも、結局こういう風に空きのあるタイミングでゲリラ的にねじ込んでいくか、正攻法でかなり先(半年~1年単位)の予定としてちゃんとスケジュール立てて予約していくかでしかいまの高野山内の宿坊には宿泊できなそうと感じたし、例えそうしたとしてもこの値段感は大きく変わることはなさそうだし、しかも今後さらに値上がりしていくだろうとしか思えなかったですねえ…。
では、実際にこの費用で体験した高野山の宿坊宿泊についてどう感じたか。
高野山の宿坊(での宿泊)については、かなり色々おもうところあり
— ヌー : すっきり、さっぱり。 (@like_a_rhino) June 4, 2024
次回(3日目)の記録でまとめます…。
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