長崎3泊4日ひとり旅。
今日は2日目、電動自転車をレンタルして、長崎の街を東西南北ぐるっと回った日の記録。
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2日目:電動レンタサイクルで長崎を東西南北走り回る日
09:00 サイクリングスタート、平和公園へ
宿の2階のカフェで最高においしいサンドイッチセットの朝食をいただいて、1階で電動自転車をレンタルして、サイクリングに出発。
チェックイン時にもらったROUTEスタッフさんの手描きの「Ring Ring!MAP」が、いろんな観光スポットやカフェ、食事処などが網羅されていてとても良いので、これをベースに走る。
想像していたよりもものすごくデカくて、ちょっとびっくり。
平和祈念像の裏側をちょっといったところに、浦上天主堂の見える丘。
浦上天主堂も行こうと思ってたけど、この距離感ながら間にあるアップダウンを見たらなんだかおっくうになってしまった…。
ここから拝めたからいいや。
平和祈念像の前には、当時ここにあった長崎刑務所の壁の遺構。
一瞬でこんな状態になってしまったのね。
原爆落下中心地碑の横には、浦上天主堂の遺壁。
当時わずかに残った堂の一部を、ここに移築したとのこと。
ある意味、平和祈念像や噴水みたいに整備された空間よりも、こういうものの方からよっぽど原爆の暴力性や虚しさを感じられた気がする。
記憶を継ぎ、歴史を伝えるって、どうするのがいいんだろうね…。
これはこの翌日の軍艦島上陸ツアーに参加した時や、出島跡を訪れた時も含め、今回の旅で何度も感じたこと。
10:30 山王神社一本柱鳥居
山王神社の一本柱鳥居。
原爆の爆風で片方の柱が倒れ、残った一本足でたつ鳥居。
この近くには、その時に落ちた柱や笠木、額が並べて保存してあった。
その山王神社の境内入り口にある、大楠。
クスノキの大木が二本並んでいて、その下にはこの木の洞から原爆後に出てきたという大きな石が置かれていた。
原爆の爆風で吹き飛んできて、この木に当たって幹に埋まっていたらしい。
なんというか、原爆エグいな…とか、人間って愚かだな…とか、そんな非道い出来事を超えてこうして粛々と存在し続ける命ってすごいな…とか、いろいろ複雑な感情が取り留めもなくうずを巻く。
11:30 (ムダに)峠越えからの六間道&諏訪神社
ここまで走ってきて、電動自転車のバッテリーはまだ90%。バリバリ残ってる。
ということで、次に見たいと思っていた六間道&諏訪神社まで、ムダに峠を越えて行ってみることにした。
「Ring Ring!MAP」でいうと、山王神社から青いラインで大通り沿いに南下し、その先で赤いラインで東に向かえばアップダウン少なめで六間道&諏訪神社に行けるのだけど、山王神社からあえて山道をのぼりはじめる。
いい景色ーーー!!!
ずいぶん上がってきたけれど、唐突に、いちばん高台あたりからの写真。
…途中の写真!?
…そんなもの撮る余裕皆無!!
…っていうぐらいしんどかった…おしり痛い…。
おまけに、のどがカラカラになってやっと見つけたファミリーマート長崎西山本町店でお茶を買ってひと息ついて、やった~♪ここからあとは下るだけで六間道&諏訪神社~♪と結構な下り坂をルンルンびゅんびゅん走ってるのに、行けども行けども六間道に着かなくて…。
さすがにおかしいね???となって、西山二丁目と書かれたバス停手前で停まってグーグルマップで確認してみたら、
ぎゃ…逆方向では…!!!
ウソでしょ?!?!?!
コンビニを出て左に行くべきだったのに、右に下ってきてしまった…しかもかなりの斜度の坂をびゅんびゅんと…ずいぶん先まで…(絶望)。
半泣きで上り返しましたよ、しかたないからね。
ヒイヒイ言いながらコンビニまで戻り、そこからはビューンと下り坂で、六間道。
広い道の真ん中に大きなクスノキがでんでんでんでんと立っていて、その木を中央分離帯のようにして車が左右を通り抜けていく。
このあたりも坂道が急で折り返しもキツイので、自動車やバイクのタイヤがキュルキュルときしむ音が頻繁に聞こえる。
いやもう長崎の坂ほんとすごい。
やっと下界に下りられた…諏訪神社。
いや、諏訪神社の階段もたいがいエグい、エグすぎる…。
一番下の鳥居、あんな下にあるんだよ…。
神社脇を上がっていく道路もものすごい急で、わたしがうろうろしている間に一台、坂を上る途中でタイヤが滑って空回りしてしまい、ギュルギュルいいながらスススーっと後ろに下がって落ちていきそうになっている車を見て、肝が冷えた。
長崎すごい。
諏訪神社境内の奥にいた、カッパ狛犬。
お賽銭の並びで花カッパみたいになってて、かわいらしかった。
こちらは「止め事成就の狛犬」。
やめたいことがあるときに、願をかけてこの狛犬の脚にこよりを結ぶのだそう。
すごく効きそうなビジュアル…。
それにしても、この前日にグラバー園の「長崎伝統芸能館」で観た長崎くんちに関するビデオで、船のかたちをした山車をぐるぐるぐるぐるものすごい勢いで回していたあの場所、この諏訪神社の中のどこかのはずだけどどこだろ…?あんなにひろいスペースが見当たらないんだけど…?
駐車場脇に長崎くんちの観覧券売り場の看板を掲げた建物があったので、受付の女性に聞いてみたら。
ここです!この駐車場の真ん中のスペースです!って。
え…ココ…???
こんな狭いスペースであんなパワフルなことやってるの…???
ほんとだ、よく見たら石畳が車輪のキズだらけ!!!
しかも映像の中で観客が恍惚としながら「モッテコーーーーイ!!!」と叫んでいた観覧席は、このまんなかの石段と左右の段なのだそうで(真ん中の段は抽選、左右の段は販売購入)、演ずる側も観る側も、どちらもこんなコンパクトなスペースで行われてるとはとても思えないダイナミックさだったんだよな。
長崎くんち、みてみたいわあ!
今年もコロナのせいで中止とのことで、来年以降再び開催奉納される時が来るのがたのしみ。
13:00 慶華園でちゃんぽんランチ
峠も超えてきたし、お昼も過ぎてお腹が空いたので、諏訪神社の近くでお昼を食べられそうなお店を検索。
慶華園でとってもおいしいちゃんぽんにありついた。
この5月で閉店してしまうそうで、残念。
14:00 眼鏡橋&思案橋横丁
慶華園の前の川には、石橋が何本も何本も架かってる。
川沿いに下って行ったら、眼鏡橋があった。
うつくしいねえ…。
眼鏡橋のそばの石壁には、ハート型の石が埋まってる。
東山手甲十二番館のハートリーフ、グラバー園のハート型石畳に続く、第三段。
グループデート中かな?という感じの若い男女グループがキャッキャとたのしそうにハートストーンを愛でているところだけ撮っておいた(若人に幸あれ!)。
眼鏡橋はさすがの華やかさだけど、眼鏡橋よりも上流でみたほかの石橋もそれぞれ情緒があってとても味わい深くてよかった。
中通り商店街を自転車引き引き歩いていたら、そのままアーケード状の浜市商店街にはいっていくことに。
ほんと、鹿児島でも高知でも思ったけど、西日本以西の土地にはアーケード商店街が多いよねえ。
ぷらぷら適当に流しながら自転車を漕いでいたら、突然まわりの雰囲気ががらっと変わった。
狭い路地の両側が飲み屋だらけになり、平日の真昼間なのにあちこちの店のドアの隙間から、懐メロなカラオケの歌声がガンガン聞こえてくる。
ところどころ建物と建物の間でトンネルになったような薄暗い小路を抜けるようなところもあったりして、空気感が日本じゃないみたい…。
たぶんこのあたりが思案橋、丸山町、船大工町だったんだろうな。
カステラの福砂屋本店と、そのちょっと先にある丸山交番の建物が渋かった。
突然の強めの花街感にびっくりしてしまい、あんまり深堀りせずに通り過ぎてきてしまったのが大変悔やまれる…。
こここそ、じっくり歩くべきだったはず…。
15:00 軍艦島デジタルミュージアム
籠町を抜けて走っていたら、前日歩いて回った唐人屋敷のところにぽこっと出た。
すでに一度歩いているので、勝手知ったる道。
オランダ坂の下を抜け、長崎孔子廟の脇を通り、南山手の軍艦島デジタルミュージアム(入場料1,800円、グラバー園の半券で300円割引)へ。
この翌日に「軍艦島上陸クルーズ」で軍艦島へ行く予定なので、ちょっと予習しておこうかなと。
大きなスクリーンで軍艦島の概要をつかみやすいプロジェクションマッピング映像を見られたり、軍艦島の生活をわかりやすく説明するビデオコンテンツ、世界遺産認定までの沿革やどんどん風化していく現地の様子の説明模型など、いろいろとても分かりやすかった。
のだけど…。
どうやらこのミュージアムは「軍艦島コンシェルジュ」という軍艦島ツアー開催企業のもののようで、同社の軍艦島ツアーに乗船するならばこのミュージアムとセットで割引もあってオトクでいいと思う。
でもわたしはすでに別会社のツアー、「軍艦島上陸クルーズ」に申し込んでいて、しかも当日そのツアー中に立ち寄った高島にある石炭資料館がごくごくアナログな展示ながら非常に面白かったので、わざわざ別系列の軍艦島デジタルミュージアムを別料金を払ってまで見に行く必要もなかったかなと、個人的には思った。
軍艦島デジタルミュージアムのようにデジタルで保存された情報は保存性も高いし、コンテンツとしてもイマドキで目をひいていいのだけど、わたしが実際に見て目や脳にがつんと入ってきたのは高島の石炭資料館で見た、当時の採掘で使われていた古びた道具や衣類、軍艦島での人々の日々の生活で使われていた食器の実物だったりしたんだよな。
アナログならではのエネルギーみたいなものを、確実に感じた。
記憶を継ぎ、歴史を伝えるって、どうするのがいいんだろうね…(2回目)。
17:00 小菅修船場跡(ソロバンドック)
軍艦島デジタルミュージアムを出て、小菅修船場跡へ向かう。
大浦海岸通り沿いに、旧香港上海銀行長崎支店記念館。
立派ですなあ。
グラバー通りと大通りが交わるところに、古いレンガの建物が。
レトロー!
大通りを走ること15分ほどで、小菅修船場跡(ソロバンドック)に到着。
細い入り江から海に向かってレールがのびていて、建物内のボイラー型蒸気機関を使って船を陸へ引き上げて修理やメンテナンスをしていた場所。
グラバーや五代友厚が計画して作ったということで、日本の造船発祥の地であること間違いなし。
いまはひっそりと静まり返っているけれど、日本が国力増強を目指して一歩一歩ひたすらに前に進んでいた、若く輝かしい時代の熱狂や興奮が感じられるようなスポットだった。
当時の人たちが背負っていたものの重さ、大変さは計り知れないけれど、さぞ、さぞ、愉しく、希望に満ちていた時代だったことだろうなあ。
今の時代の閉塞感からすると、うらやましい感じがする。
17:30 ドンドン坂
さて、宿に戻る道すがら、もうひとふんばりしてドンドン坂へも立ち寄ってみる。
大通りからここに来るまでの坂も、エグかった…。
電動自転車だからスイスイのぼれるけど、長崎…ほんと坂…。
さすがにこの細道を自転車で入って行くのははばかられるので、入り口近くに自転車を停め、歩いて上る。
この坂もエモエモなよい坂ですなあ。
ドンドン坂を上り切ったところにある修道院、マリア園は、あの森ビルが購入してホテルに改装するための工事中とのこと。
どんなホテルになるんだろうね。
石畳脇で雨水をドンドン流すという樋まで石造りでできており、両側の民家のたたずまいも味わい深く、上まで登れば港まで見通すことができる、すてきな坂だった。
18:00 宿へ帰還、魚たつ五島海山で夕食、就寝
途中、翌日の「軍艦島上陸クルーズ」の乗船受付場所などを確認しつつ、宿へ戻る。
朝9時に出発して夕方6時まで、みっちり自転車で走りまくったいちにち。
北から走り始めて(ムダに激坂の峠越えなどもしつつ)、南まで回りきることができて大満足。
こんなに走ったのに、宿に戻って電動自転車のバッテリー残量を見たらまだ70%もあった…だったらあの峠も全部全部ハイパワーモードでぶっ通せばよかった…今の電動自転車ってこんなにも充電もつのね…。
ひとやすみしてから、前日のチェックイン時に教えてもらったお店「魚たつ五島海山」で夕食。
地のもの、地酒、おいしかった!
シャワーを浴び、翌日の軍艦島上陸クルーズに備えて就寝。
長崎3泊4日ひとり旅 2日目まとめ
原爆遺構、中近世の町並みの雰囲気、明治以降の産業遺構と、長崎のいろんろな面を多層的に見られた一日だった。
長崎の街は本当に坂が多いけれど、電動自転車だったら主要な観光スポットをかなりラクに、効率的に回れることがよく分かった(ムダな峠越えは除く)。
3日目の明日は、念願の軍艦島ツアーへ、まだ行っていない出島へ、そして夜は稲佐山へ行って100万ドルの夜景を見る予定。
▼旅にはコンパクトな財布がいい。長崎はかなりキャッシュレス対応が進んでいたけれど、旅ではまだまだ現金が必要な場面が多いです。
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