秋の尾瀬ヶ原を山小屋に泊まりながら歩いてきた3泊4日旅。
- 1日目:大清水~一ノ瀬~尾瀬沼(泊)
- 2日目:尾瀬沼~小淵沢田代~尾瀬沼北岸ルート~見晴(泊)
- 3日目:見晴~段吉新道~東電小屋~ヨッピ吊り橋~竜宮~山ノ鼻(泊)
- 4日目:山ノ鼻~鳩待峠~横田代~アヤメ平~富士見田代~アヤメ平~横田代~鳩待峠
きょうは最終日、4日目の記録。
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尾瀬ヶ原3泊4日ソロハイク 4日目(最終日)
05:00 起床、朝食
おとなりの3人組の男性の部屋からのイビキがすごかった…。
05:00に起きて着替え、おにぎり弁当にしてもらっていた朝食を口に押し込む。
前日に続いておなかが空かないし、おなかに力が入らない感じもするので、薬をのむ。
調子が戻っていれば至仏山に登って帰ろうと思っていたけれど、体調やトイレ、山ノ鼻からのルートは登り専用で途中で引き返すことができないことを考えるとちょっと心配なので、至仏山登山はやめておこう…。
プランAの「至仏山」ではなく、プランBとして考えていた「アヤメ平」行きに決めました。
06:00 チェックアウト&出発
荷物をまとめて下へ降りていくと、管理人さんがいきなり「おはようございます!大丈夫ですか?」と声をかけてくれた。
食堂のスタッフさんから、わたしが夕食に一切手を付けられなかったことが伝わっていたらしい。
プロだなあ…。
あんなにもおいしそうな食事、絶対にいただきたいので、また来ます。
外まで見送りに出てくださった管理人さん、「それにしても今年はほんとにあったかくて紅葉もぜんぜん進んでなくて心配になる…いつもの年ならこの時期はもう5℃だなんだって言ってるんですけどねえ…」と首をかしげてた。
たしかに、鳩待峠へ向かって上がっていく木道沿いの木々もまだまだ緑いっぱい。
あたたかい秋です。
07:20、鳩待峠に到着。
トイレを済ませて、アヤメ平へ向かいます。
07:30 アヤメ平&富士見田代へ出発
さて、天上の楽園といわれる「アヤメ平」へ向かって、スタート。
左手に至仏山がきれいに見える。
きょう登る人、行いがよいんだろうなー!
道は、岩、土、階段、笹、木道、がくるくる入れ替わる感じ。
ごくごく直近で刈り払いをしてくれたようで、笹がいっぱい倒れていた。
そのおかげで笹を払いながら歩かなくてよかった半面、刈った笹がものすごく滑るのでドキドキする。
笹に限らず、尾瀬は木道で歩きやすいけれど、この上に葉っぱが落ちてたりちょっとでもぬれたりしてるとめっちゃくちゃ滑るんですよねえ。
この日、とうとう一度コケました。
後ろ重心で倒れたので、ザックがクッションになってくれて全然平気だったからよかった。
08:50、中田代に到着。
急にぽかっと視界が開けた。
ゆるやかな傾斜のところどころに棚田のように池塘が並ぶ光景を見ながら、ちょっと休憩。
歩くにつれて、どんどん景色が変わっていきます。
振り返れば、至仏山。
前を見れば、燧ケ岳。
ここのベンチでもひとやすみ。
正面には、雲に浮かぶ山々が。
このまま空に続きそうな道。
09:50、アヤメ平に到着!
標高1,900メートルの湿原、アヤメ平越しの燧ケ岳。
アヤメ平越しの至仏山。
いやー…、ヤバイね、ココ…。
ほんとうに「天上の楽園」じゃないか…。
とつぜん夢の世界のように現れる湿原の池塘は空の色を映した美しい青で、しかも燧ケ岳側を見ると深い群青色、至仏山側をみるとターコイズがかった明るい水色に見えた。
誰もいなくて、聞こえるのは鳥の声と風の流れる音だけ。
静かで、あまりに美しくて、泣きました。
わけわからないけど胸がいっぱいになって、おんおん泣いた。
人間、あまりに美しさを感じると、こうなるんだな…。
もうここで帰ろうかなと思ったけど、ここまで来たのでもうひとつ先の湿原、富士見田代も見ていこう。
燧ケ岳のほうに向かって歩き出す。
木道が山の南面に出ると、下から突然ものすごい強風が吹きあがってきた。
立って歩いていると怖いぐらいなので、姿勢を落としてソロソロと進むこと15分。
10:15、富士見田代に到着!
こちらも深い青…。
木道の隅で座って眺めていたら、60代後半と思しきご夫婦がやってきた。
こんにちはとあいさつして、アヤメ平も富士見田代もすばらしいですねえと続けると、
「われわれココが好きでもう何度も来てるんですけど、きょうはこれまでで一番じゃないですかねえ」
とのこと。
ラッキーだー!
行動食を口に入れ15分ほどゆったりすごして、もと来た道を戻ります。
風強い!木道けっこう荒れてる!心臓がバクバクする!
最後にもう一度、アヤメ平越しの燧ケ岳。
ああもうキリがない、ずっと見ていたいけど…。
帰りはじめたらにわかに雲が出てきた。
至仏山に大きな雲がどんどんかかっては流れていく。
アヤメ平と富士見田代のルートの木道は結構荒れていて、朽ちて落ちていたり、足の置き場を間違えるとズボッと踏み抜きそうだったり、土台から外れてしまっていてこちら側を踏むと向こう側がバン!と上がったり、というところがかなりありました。
その昔、「天上の楽園」と言われながらもオーバーツーリズムで荒れはててしまい、現在、着実な保護活動によってごくごくわずかずつの回復を続けているというアヤメ平への道。
整備されるといいなという思いと、いや、ちょっと行きにくいぐらいの方がいいのかもという思いに挟まれるような気持ちがしました。
12:30 鳩待峠へ帰還
無事に鳩待峠へ戻ってきた!
最高だった!
4日間とも、最高だった!
12:40 尾瀬戸倉行きシャトルバス乗車
ふと見たら12:40発の尾瀬戸倉行きシャトルバスがあったので、急いでチケットを買って乗車。
帰りは尾瀬戸倉を15:30に出て新宿へ戻る「尾瀬号」を予約してあるので、尾瀬戸倉で日帰り温泉に入り、何か食事をするのにちょうどいい時間だと思っていたのに。
…尾瀬戸倉の日帰り温泉も食堂も、なーんにもやってなかった。
この日は9月30日。
「あすからはたぶんやると思うんだけどねえ」と、公営浴場「尾瀬ぷらり館」の受付のおじいさんに言われた…。
そうか、今日までは新型コロナの緊急事態宣言下か…。
泣ける…。
いや!!!風呂にも入れない、食事処もないところでこの先2時間半も過ごすとか、ムリ!!!
急いでバスの営業所に電話して事情を話したら、13:30発の便に振り替えてくれた。
通常であれば手数料がかかるはずのお願いだったけれど、新型コロナでガラガラだったのでそのまま変更してもらえてありがたかった。
13:30 「尾瀬号」でバスタ新宿へ
着替え用のスペース付きのきれいなトイレで大急ぎで衣類だけ着替え、「尾瀬号」に乗車。
これにて3泊4日尾瀬ヶ原ゆるハイクはおしまい!
またきます!ありがとう!
おわりに
尾瀬は、6㎞というごく近い距離に燧ケ岳と至仏山というふたつの百名山を向かい合わせに持つ、稀有な場所。
今回その尾瀬に行きながら、その百名山どちらにも登らずに来たわけですが、
大変たのしかったです!
尾瀬沼も良かったし、大江湿原も良かったし、尾瀬沼北岸ルートも、白砂峠も、見晴も、段吉新道も、アヤメ平も、どこもすばらしかった。
のんびり、満喫した旅でした。
▼持って行った荷物と装備はこちら。薬もちゃんと持って行ってよかった…。
▼今回の尾瀬ハイクのくわしい山行記録はこちら。歩いたルートとポイントポイントで撮影した写真が、地図上で一覧できます。
⇒ 3泊4日!尾瀬ヶ原ざっくり一周のんびりハイク(ヤマレコ)
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