先日、佐賀県へ行ってきました。
今回の旅程はざっくり;
という感じ。
きょうは、3日目の記録。
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3日目:唐津焼窯元めぐり(中野陶痴窯、中里太郎衛門陶房、隆太窯、鏡山窯)虹の松原、唐津神社
朝7時半、2泊した呼子のビジネス旅館富士屋をチェックアウト。
昭和バスで唐津へ向かう。
07:40、呼子バス停発。
08:13、大手口バス停着。
08:30 KARAE TABLEでモーニング
この日は唐津駅にもほど近い、HOTEL KARAEに宿泊予定。
レセプションにこの日チェックイン予定であることを告げ、余計な荷物を預かってもらう。
具合のいいことに、同じ建物にレンタサイクルもカフェもあるとのことなので、1階にあるカフェKARAE TABLEで朝食を摂りながら、レンタサイクルの開始時間である10時を待つことに。
ピクルスの酸味がアクセントになったたまごフィリングがたっぷり入ったサンドイッチ、おいしい。
明るい店内は静かで、居心地がいい。
社会学、まちづくり、環境、料理、デザインなどの書籍や絵本が並んでいて、あれこれペラペラとページをめくっている間にすぐに時間が過ぎていった。
10:00 レンタサイクルで窯元めぐりへ
KARAE TABLEの向かいにある陶器ショップギャラリー唐重のカウンターで、レンタサイクルを借りる手続き。
1日2,000円。
結構高いな…と思いつつ、駐輪場で案内されたレンタサイクルを見たら、かなり古くところどころ錆までついたただのシティサイクル。
このあと乗って走り始めたはいいけれどブレーキが全然きかず、チェックしてみたら後輪のブレーキはカチカチに硬く、前輪のブレーキパッドなどタイヤにかすりもしない位置までしか動いていない…。
おそろしすぎたので、カウンターまで戻って別の自転車に交換してもらった。
完全に整備不足だよね。
安全面がこんなにおろそかだなんて、正直かなり不信感を持ってしまった。
HOTEL KARAEさん、ここだけは絶対に改善すべきだと思います。
気を取り直して、窯元めぐりへ出発!
この夏に茶道をはじめたので、家でふだん使いできる手ごろな唐津焼の抹茶碗に出会えるといいなー、というのが今回の目的。
とりあえず、今回レンタサイクルでまわった10の唐津焼スポットとそこでの印象、個人的な好み度をまとめて記録。
①中野陶痴窯
ギャラリー唐重で教えてもらった窯元さん、中野陶痴窯。
お皿や小鉢、向付などの食器はどれも渋めでステキ、かつお値段も手ごろ。
やっぱり唐津焼イイねーと思いつつ抹茶碗を見せていただくと、3万円、5万円、10万円、20万円~という感じで、さっそく&完全におのれの認識の甘さに目が醒める…(遅い)(無知の極み)(恥)。
わたしが考えていた自分の予算は、どう広く考えてもせいぜい2万円まで。
完全に無理ゲー!
まあ、あちこちで目の保養させてもらうと思ってめぐればいいやー。
好き度:☆☆☆
②中里太郎衛門陶房
立派な門構え、大きな建物、広いお庭の中里太郎衛門陶房。
入ってすぐのエリアは、比較的安価な陶器が並ぶ。
奥もどうぞと言ってもらって庭の上を通る渡り廊下で渡った別館は、十四代目(?)の作陶のようで、桁がひとつふたつ違う…。
目の保養目の保養。
好き度:☆☆
③杉谷窯異中庵
商店街の中にある陶器屋さん、杉谷窯異中庵。
特記事項なし。
好き度:☆
④隆太窯
洋々閣というとてもすてきな旅館の中に設置された、隆太窯のギャラリー。
3つあるギャラリールームのうちのひとつに、むかし雑誌でよく見かけた中里花子さんの作品が並んでいて、時を経ての思いがけない邂逅にちょっとびっくりした。
あの当時、大人気だった上に関東で扱っているショップはそんなになく、簡単に手に入る感じではなかった。
さらっとシンプルで日々によりそうような器、憧れだったなあ…。
そういえば唐津の作家さんだったんだよね。
3つの部屋はそれぞれ中里隆氏、太亀氏、花子氏のギャラリーになっている。
ここでも、予算2万円では抹茶碗なんてとてもとても…という感じ。
デスヨネー。
目の保養目の保養。
好き度:☆☆☆☆
⑤鏡山窯
夏から始めたお茶の先生に、こんど唐津に行くので見に行ってみるといい窯元さんなどもしご存じであれば教えてくださいとお話ししたら、「唐津、わたしも先月行ってきたばかりなんです!!!」と返って来て、あまりのタイムリーさにびっくり。
その際に教えていただいたのが、この鏡山窯さんだった。
やっぱりどの器もすてきで、抹茶碗もそれはそれはもういいものがいろいろあったのだけど、当然お値段も良過ぎた…。
店内のガラスケースに収められた古唐津(非売品)(撮影禁止)もとにかく素晴らしく、まろやかな肌や丁寧に施された金継ぎに目が釘付けになる。
好き度:☆☆☆☆☆
⑥赤水窯
鏡山窯からすぐのところにある、カフェを併設したギャラリー赤水窯。
置かれている器はほとんどがご店主、熊本千治氏の作陶によるもの。
このご店主、とっても雄弁で、いろいろ丁寧に説明してくださる。
ぽろっと、抹茶碗でいい出会いがあるといいなーと思って唐津に来たんです、という話をすると、「抹茶碗かー、ボク、あまり好きじゃないんですよね」と。
茶碗そのものよりも、その箱にだれのサインが入ってるかが重視されて値段がついて上がっていくようなところが嫌だし、自分はもっと自由に作りたいから、とのこと。
かなりリベラルな感じを受ける。
わたしは決まりごとがあるのは嫌いじゃないし、古くから脈々と続いてきたものはその歴史も含めてリスペクトしたいタイプなので、ちょっと考え方が違うんだよな。
わたしの意をくんで、以前作ったという絵唐津と朝鮮唐津の抹茶碗を出してきて見せてくださり、値段も16,000円ほどとちょうどよかったのだけど、フィーリングの部分でどうもフィットし切らなかったので、購入せず。
好き度:☆☆
⑦佐志山窯直売店
唐津城直下にあるお店佐志山窯直売店。
手ごろで素敵なものが多いけれど、やっぱり茶碗は数が少ないし、高い。
(もう慣れてきて、「ですよねー…」としか思わない。)
好き度:☆☆
⑧うま舎
佐志山窯直売店のすぐ向かい側にある小さなお店、うま舎。
和雑貨小物と唐津焼が並んでいる。
夕方になって陽は落ちかけ、朝からの窯元巡りですっかり「唐津焼のお抹茶碗はもういいやームリー」という気分になっていたところで、出会ってしまった。
唐津焼の起源とも言われる岸岳のふもとで、いまでも登り窯と藁灰釉での作陶を続けているという、浜本洋好氏の斑唐津の抹茶碗。
3万円、5万円という氏のお茶碗が並ぶ一段下に、5,500円で置かれていたこの抹茶碗。
うま舎のご店主いわく、「これだけが安い理由はわからない、我々は作家さんの言う値段でしか出さないので」とのこと。
とにかく、わたしとこのお茶碗の間にはなんらかのご縁があったのだと思う。
大事に大事にくるんで連れて帰って来て、まいにち家で使用中。
好き度:☆☆☆☆☆
⑨唐津焼一番館
HOTEL KARAEが並ぶ商店街の一角にあるギャラリー、唐津焼一番館。
さまざまな世代のさまざまな作家さんの唐津焼が、網羅されたかたちでずらっと並ぶ。
いちばん最初にここに行けば、唐津焼の全体の雰囲気がいちばんつかみやすい気がする。
(私はこの時すでにうま舎さんでMyお抹茶碗に出会ってしまっていたので、流し見のみ)
好き度:☆☆☆☆
⑩ギャラリー唐重
HOTEL KARAEに併設されたショップ、ギャラリー唐重。
若い作家さんたちの現代的なうつわは、どれも日常でとっても使いやすそう。
小皿やボウルやカップなどすてきなものがいっぱいで、つい買ってしまいそうになった。
今回のようなお抹茶碗ではなく、日々の食卓づかいでの陶器を求めるのならば、ここがいちばんしっくり来そうだなと思う。
好き度:☆☆☆☆
14:00 井出ちゃんぽんでちゃんぽんランチ
(ちょっと時間を戻して…)
レンタサイクルでの窯元めぐりで赤水窯を出たころ、すでにお昼時間をだいぶ過ぎていた。
お腹すいた…。
虹の松原へ向かって走る途中、大通り沿いで井出ちゃんぽん唐津店というお店のちかくを通りかかったので、入店。
扉を開けて入った途端、店内にうっすら煙がかったように見えるのと、脂っぽいような酸っぱいようなちょっと変わったにおいが流れてきて、たじろぐ。
…まあいいや。お腹空いたし。
周りの人が食べているところを見回すと、どう考えてもボリューム満点そうなので、ちゃんぽんの小盛にきくらげトッピングで注文。
…小盛なのにすごいボリュームだし、きくらげの圧もすごい。
入店したときは一瞬ビビったけど、ちゃんぽんは野菜たっぷりでとってもおいしくて、カウンターに置かれていた真っ赤なあらびき柚子胡椒を添えたらさらにおいしくて、とてもよかった。
お腹いっぱいになって、再度レンタサイクルで出発!
14:30 虹の松原&浜崎海岸で野点
ちゃんぽんでお腹が満たされたので、きれいな景色のところでのんびりやすもうと思い、虹の松原へ。
松林を抜けて、浜崎海岸へ出てみる。
白い砂浜がながーくながーくのび、波がざぶざぶと打ち寄せている。
野点セット一式と、朝、大原松露饅頭本町店に立ち寄って買ってきた松露饅頭を取り出す。
虹の松原で野点。
めちゃめちゃ美味しかった。
こういうのがやりたかった。
最高。
たっぷり二時間弱も虹の松原と唐津湾のうつくしい景色をたのしんで、撤収。
大満足。
この後、前記のとおり、唐津城下のうま舎さんで斑唐津の抹茶碗に出会って購入。
大事に大事にミナペルホネンの風呂敷にくるんでリュックに入れて背負いつつ、最後の目的地へ。
17:00 唐津神社
唐津くんちで有名な、唐津神社に到着。
夕日に照らされた境内へ、制服のままの高校生や、仕事終わりらしきひとたちがちょっと不思議なぐらい次から次へと参拝におとずれていて、唐津の土地の神社として大事にされつづけている雰囲気がひしひしと伝わって来た。
さて、そろそろかーえろ。
18:00、ギャラリー唐重でレンタサイクルを返却。
19:00 唐津屋台組合 屋台さなえで晩酌
朝、レンタサイクルで走り始めてすぐに、JR筑肥線の高架下にコンテナ大のお店がずらっと立ち並んでいるのを見かけた。
唐津屋台組合の屋台街とのことで、夕食を摂りに行ってみる。
何店か開いていたうちのひとつ、屋台さなえに入店。
「きょうはレンタサイクルで窯元さんを回って来て、井出ちゃんぽんでお昼を食べたら結構なボリュームで、あんまりお腹が空いてないのでかるくだけ食べさせてもらいますー」と言いながらカウンターに座ると、どうぞどうぞー!と大将がにこやかに応対してくれる。
万齢(特別純米)、カメノテの塩ゆで、いかしゅうまい、七田(純米吟醸)、おでん(大根・しらたき・牛すじ)、みつせ鶏のつくね、光栄菊(微発泡)、冷やっこ。
結局フツーに結構食べた。
どれもめっちゃくちゃおいしいし、食べ物に合った日本酒、日本酒に合った食べ物をぱっと見繕ってくれるから、するする入ったんだよね。
このお店、もともとご店主のお母さん(さなえさん)がいまの唐津市庁舎のあたりにあった屋台街で出していた屋台がもとになっていて、そこが再開発となって屋台がみんなこの高架下に移って来たのが始まりだそう。
そのころお母さんが使っていたという屋台が店内にそのまま収められ、その屋台の軒下に冷蔵カウンター的にアテが並べられているのも、このお店の見どころだと思う。
かつて大阪や横浜で勤めていたというご店主、定年退職して唐津に戻って来て、このお店を継いだんだって。
あまりに雰囲気がいいので、「わたし、どこへ行ってもイイ店引いちゃうんですよね〜…ふしぎと!ほんとに!」 と言ったら、「店主が言うのもナンですが、ここはほんとにイイ店ですよ〜!」 と返って来た。
さすが!!!すばらしい!!!
ゾンビランドサガ(?)とかユーリ!!! on ICE(?)といった、佐賀が舞台とされてるアニメコンテンツに大変お詳しそうなご主人。
とってもお話上手なので、このあたりのアニメの聖地巡礼で行った人は、さらに楽しめるだろうなと思った。
21:00 HOTEL KARAEに帰還、就寝
HOTEL KARAEへ戻ってシャワーを浴び、就寝。
ドミトリーだけど、女性専用ルームで快適。
おやすみなさい。
おわりに
佐賀へはいつか行ってみたいとかねてから思っていて、2023年の年明けには交通ルートを含めた妄想プランをいろいろ練っていた。
今回はその時の計画にほぼ沿ったかたちで旅をしてきていたのだけど、唐津で唐津焼の抹茶碗を探してみようという大きな目的が加わったのは、この夏から始めたばかりの茶道のおかげ。
機が熟したんだな、呼ばれたんだなという感覚がすごかった。
本日の旅の出納帳
佐賀4泊5日の旅費、3日目発生分の記録。
呼子→唐津 バス(昭和バス) | 760円 |
KARAE TABLE モーニング | 800円 |
レンタサイクル(HOTEL KARAE) | 2,000円 |
大原松露饅頭 松露饅頭1個 | 108円 |
井出ちゃんぽん ちゃんぽん小盛+きくらげトッピング | 920円 |
うま舎 唐津焼抹茶碗 | 5,500円 |
唐津くんちステッカー | 220円 |
HOTEL KARAE 女性専用ドミトリー素泊まり1泊 | 119円(楽天ポイント3,000pt使用) |
屋台さなえ 夕食 | 4,300円 |
14,727円 |
HOTEL KARAE、安かったなあ…。
もともとが3,119円だったところを、楽天トラベルでの予約で楽天ポイントを使用したので、持ち出しは119円のみ。
清潔だしおしゃれだし、ショップやカフェがいろいろ揃っているし、唐津駅にも近いしでとてもよかった。
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