わが家のマグカップは、ひとりひとり違う色のティーマを使っています。
ここに先日、あらたな息子のマグカップがもうひとつ加わりました。
高校生息子、旅に出る
このマグカップは、高校一年生の息子が先日ひとりで広島へ行き、買ってきました。
広島の呉にある、「大和ミュージアム」のもの。
わたしが福岡に行って帰ってきた2月1日前後から、息子の高校は来年度入学の推薦入試対応のため、おやすみでした。
以前から、「せっかく四日も五日もやすみがあるんだから、どこか好きなところいっておいでよ。お金はお母さんがだす!」と言ってありました。
翌日。
「あした広島行ってくる」
……… ひ、広島?
「広島!」
わたしはたしかにどこでもいいと言いましたけど、鎌倉までロードバイクで行ってゲストハウス「亀時間」に泊まるぐらいかな、と思っていたのですよね(汗)。
お…、思ったよりずいぶん遠くまで足をのばすのね…。
計画、手配はすべて自分で!
ほんとうに本人が行く気ならよし。
宿代と交通費を出す代わりに、自分ですべて手配するように言ったら、ちゃんと自分で電話したりして予約を取っていました。
あとは、最後に支出をまとめて報告することを約束させました。
どこにいって何をするとだいたいいくらかかるものなのか、ちゃんと振り返って把握することも経験です。
広島で
「大和ミュージアム」を見て、
広島城を見て、
原爆ドームを見て、
ゲストハウス「碌」に泊まる、
とのこと。
男の子って戦艦とかゼロ戦とか好きですよね。
友達と話していて、呉に戦艦大和の博物館があると知り、行ってみたかったのだそうです。
息子の「行きたいところに行ってみる旅」
当日朝早く出て、新幹線で広島に着いたのがお昼頃。
呉で「大和ミュージアム」を大満喫したようで、そのあと行った原爆ドームとあわせて61枚もの画像(!)が、ショートメッセージ経由でわたしと夫の携帯に届きました。
こんなのが延々と61枚(笑)。
ホントヤメテ。
夕方にはゲストハウス碌にもちゃんと着いて、夕食をとれるおすすめの場所を教えてもらったりして過ごしていたようです。
翌日は、
碌で朝食を食べてから、
原爆ドーム前から出る船に乗って宮島へわたり、
ロープウェイが強風で運休だったので弥山の頂上まで歩いてのぼり、
宮島口の「うえの」であなごめしを買って食べて帰ってきたそうです。
ちょっと…その旅程、なんかすごく見覚えがあるんですけど。
おんなじようなことしてるよ(笑)、わたしがブログ書いてること知らないくせに(笑)。
初日、着いたときに広島駅ビルでお好み焼きを食べ、翌日の宮島では焼き牡蠣も食べたというので、まあ、あっぱれです。
やりたいことは全部やってきたようで、行かせた甲斐がありました。
わたしが子供に願うこと
子供にこんなふうに育ってほしいというのは、多かれ少なかれ親それぞれにあるかと思います。
それは親が子供をコントロールしようとするとか、親のエゴとかではなくて、あくまで人対人として長い時間付き合っていくうえでの「信念」みたいなおはなし。
わたしの場合、「自分で旅ができるようであってほしい」というのがそれです。
行きたい!見たい!という好奇心を持ち、
そこにどうやったら行けるかを考え、
自分でできる範囲の計画と準備をし、
周りの人にちからを借りたり助けてもらったりしながら、
実際に歩いて、五感フル活用で味わう。
そして、不測の事態が起きたら、知恵をしぼってなんとかする。
最終的には、大丈夫、なんとかなると楽天的に信じる。
自分で旅をすることには、生きていくうえで大切なことがいっぱいつまっている、とわたしは思っています。
校則でバイト禁止の高校生ですので、お金の面ではわたしの(少ない)給料から援助をしてしまっていますが、わたしの中では今回の旅費は息子に対するいわば「教育費」と位置づけています。
そのチャンスを活かし、
- 自分でちゃんと計画、手配し、
- 行きたいところに行き、
- 見たいものを見て、
- ためていた自分のお小遣い(とお年玉)で食べたいものを食べ、
- 旅をたのしんで帰ってきた、
息子に拍手!をおくります。
わたしも、「生きたお金づかい」ができ、嬉しいです。